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龍山大統領時代、尹次期大統領「国民との意思疎通を強化」

龍山大統領時代、尹次期大統領「国民との意思疎通を強化」

Posted March. 21, 2022 08:23,   

Updated March. 21, 2022 08:23

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が20日、「龍山(ヨンサン)執務室時代」を開くと宣言した。「大韓民国の最高権力」を象徴する空間である大統領府は約70年で歴史の中に消え、新大統領の就任と共に国民に完全に開放された「市民公園」に生まれ変わる。

尹氏は20日、政権引き継ぎ委員会の事務所があるソウル鍾路区三清洞(チョンロク・サムチョンドン)の金融研修院の別館で記者会見を行い、大統領執務室を龍山国防部庁舎に移転することについて50分間近く説明した。指示棒を手に図を使って説明した尹氏は、「難しいことだが国家の未来のために下した決断」と述べた。また、5月10日に就任式を終えてすぐに移転した執務室で任務を開始すると明らかにした。

尹氏は国防部庁舎に移転地を決めた背景について、「龍山国防部と合同参謀の区域には国家安全保障の指揮施設が備わっている。大統領府を市民に完全に返すことができ、警護措置に伴う市民への影響もほとんどない」と述べた。また「空間が業務を左右するという言葉がある。国民の意思に従って仕事をすることが『大統領の権威』より重要だ」とし、「国民との意思疎通を一層強化する」考えを明らかにした。新しい執務室の名前は国民公募を通じて決めるという。政権引き継ぎ委員会は、移転費用は約496億ウォンと推算した。

大統領選公約の「光化門(クァンファムン)時代」を断念したことについては、「最低限の警護措置に伴う光化門近隣市民への影響が非常に深刻であることが明らかになった」とし、「当選者となって報告を受けてみると、光化門への移転は市民にとって災いのレベルだと考えた」と説明した。

大統領執務室が計画どおり移転する場合、現大統領府は50日後から国民に完全に開放される。尹氏は、「本館や迎賓館をはじめ『最高の庭園』と呼ばれる緑芝園(ノクチウォン)と常春斎(サンチュンジェ)を国民にお返しする」とし、「景福宮(キョンボククン)と大統領府を経て、北岳山(プクアクサン)に向かう登山ルートも開放される」と明らかにした。政権引き継ぎ委員会は、軍事施設保護区域とされた大統領府近隣地域が開発されれば、江北(カンブク)地域の付加価値が高まる効果もあると説明した。

しかし、軍内部や与党「共に民主党」からは「国政の混乱」を懸念する声が出ている。合同参謀議長を務めた11人の予備役将軍は19日、尹氏側に「大統領府執務室の国防部庁舎移転は国防部と合同参謀の移動をもたらし、政権移譲期の安保の空白を招く恐れがある」とし、「事前の論議のない決定であるため、白紙化しなければならない」とする立場文を伝えた。「共に民主党」高溶振(コ・ヨンジン)首席報道担当も20日、「拙速に推進される移転によって国政の混乱や安保空白が非常に懸念される」と批判した。


洪禎秀 hong@donga.com