
「いつも明るい声で近況を伝えてくれたのに…」
11日の戦闘機墜落事故で殉職したシム・ジョンミン空軍少佐(28・空士64期)の高校の恩師、ソン・ソンヨンさん(45・大邱能仁高校)は、「20年間教鞭を執り、5本の指に入るほど愛した教え子を失った。悲痛な思いで、虚しい」と話した。
シムさんの高校3年の担任だったソンさんは同日、シムさんの告別式に参列した後、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「まだ信じられない」とし、故人との思い出を振り返った。
ソンさんは、「ジョンミンは、性格、対人関係、学業などすべての面で短所のない立派な教え子だった」と話した。学生時代、音楽やサッカーなどの運動に特に素質を見せ、卓越したリーダーシップに注目したソンさんは、空軍士官学校への進学を勧めたという。
ソンさんは、「ジョンミンは空軍士官学校進学後も10年間、電話をかけてきて悩みなどの話をするほど、人生の仲間でもあった」と話した。また、「(ジョンミンが)『飛行訓練は大変だが、最後まで頑張る」と話し、非常に感心した」とし、「こんなことになるなら、電話の時にジョンミンの声を録音しておけばよかった」と涙声で話した。
ソンさんは、「11日にソウルで働くある教え子から事故の知らせを聞き、ネットで検索してジョンミンに問題があったことを知り、泣きながらジョンミンのもとに駆けつけた」とし、「卒業式の時、教え子たちに5千ウォンずつ配り、10年後に10倍にして持ってくれば意味ある所に寄付すると言ったところ、ジョンミンが必ず約束を守ると言ってくれたのに・・・」と話を続けることができなかった。
同日、シムさんの所属部隊の京畿道水原(キョンギド・スウォン)の第10戦闘飛行団で行われた告別式には、遺族や空士同期生、兪英民(ユ・ヨンミン)大統領秘書室長、徐旭(ソ・ウク)国防部長官、朴仁虎(パク・インホ)空軍参謀総長らが参列した。パク・デジュン第10戦闘飛行団長は弔辞で、「故人は愛した戦闘機とともに無事帰還という最後の任務を残して、祖国の青い空を守る星になってしまった」と死を悼んだ。
結婚1年目に夫を失った妻は、告別式の間、支えなしには立っていることができないほど泣き崩れていた。告別式の後、故人は国立大田顕忠院(テジョン・ヒョンチュンウォン)に埋葬された。
尹相虎 ysh1005@donga.com