韓国経済が今年第1四半期、世界主要国の中で最も高い成長率を記録した。第1四半期の韓国の実質国内総生産(GDP)の成長率は前期比1.7%で、現在まで数値を公表した22カ国中トップだった。高成長の代名詞であるインドネシア、中国も上回った。昨年第4四半期にマイナス成長となり、主要41カ国中38位に沈んだことと比べれば、大逆転だ。このまま首位を守れば、世界金融危機から早期脱出した2010年第1四半期以来16年ぶりの四半期成長率世界1位の達成となる。
人工知能(AI)ブームにうまく乗った半導体産業が、この大逆転を主導した最大の功労者だった。第1四半期の輸出は、情報技術(IT)品目の好調に支えられ5.1%増加した。全輸出に占める半導体の比率は37%に達する。三星(サムスン)電子とSKハイニックスは、第1四半期合計営業利益95兆ウォンという記録的成果を上げた。半導体主導による韓国経済復活の兆しに、国内外の主要機関は今年の年間成長率見通しを最大3%まで引き上げている。
だが、華やかな表面の裏側には濃い影も落ちている。半導体追い風の温もりが経済全般へ均等に広がっていないためだ。第1四半期の成長率1.7%から半導体を除けば、成長率は0.8%へ急低下する。半導体とともに韓国経済を支える未来成長エンジンを育てられなければ、持続可能な成長を保証することは難しい。
何より懸念されるのは、韓国経済の「単発エンジン」である半導体すら不安定な状態にある点だ。差し当たり、三星電子のストライキという超大型悪材料が目前に迫っている。政府仲裁下で交渉しているが、労使双方の隔たりがあまりに大きく、難航を重ねている。米投資銀行JPモルガンは、ストが現実化した場合、三星電子の年間営業利益が最大43兆ウォン減少すると予想した。TSMCなどグローバル競争企業には存在しない「ストライキリスク」が取り沙汰されただけでも、すでにサプライチェーンの信頼性に相当な打撃を与えた状態だ。
今は、久々に訪れた半導体スーパーサイクルの機会を国家レベルで最大化しなければならない時期だ。各国は勝者総取り構造のAI・半導体産業で生き残るため、天文学的投資を注ぎ込んでいる。韓国も破格の投資と、それを後押しできる大胆な規制撤廃によって、現在の不安定な優位を揺るぎない圧倒的優位へ変えていかなければならない。内部対立に気を取られていれば、苦労して生かした経済回復の火種がむなしく消えてしまうかもしれないことを肝に銘じるべきだ。
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