朴槿恵(パク・グンヘ)前大統領の特別恩赦で、政界の関心は来年3月の大統領選挙を控えて朴前大統領がどのような動きを見せるかに注がれている。大統領選が事実上の一騎打ちの構図で展開されているため、朴氏のメッセージが場合によっては保守層の支持と大統領選に影響を及ぼす可能性があるからだ。
朴氏は24日、柳榮夏(ユ・ヨンハ)弁護士を通じて発表した声明で、「まず多くのご心配をおかけして国民の皆さんに申し訳ない」とし、「また変わらぬ支持と声援を送っていただいたのことに感謝する」と述べた。その上で「治療に専念し、早期に国民の皆さんに直接感謝の言葉を申し上げたい。お礼を申し上げる」と付け加えた。
柳弁護士は、「朴前大統領は病院にいる間は『政治家をはじめ誰とも会わない』と言った」と明らかにした。31日午前0時に釈放された後、しばらく治療に専念するという意味だ。最大野党「国民の力」の尹錫悅(ユン・ソクヨル)大統領候補をはじめ、野党政治家たちが朴氏の見舞いするだろうとみられたが、ひとまず朴氏側は距離を置く格好だ。
しかし、朴氏が「感謝の言葉」に言及しただけに、大統領選期間中に朴氏の公式メッセージが出る可能性もある。国民の力の関係者は、「朴前大統領が尹候補に対して否定的なメッセージを出す可能性は低いと思う」とし、「もし朴前大統領が尹候補に対して、むしろ何のメッセージも出さずに沈黙するなら、それは負担になる」と語った。与党の主要関係者は、「朴前大統領は健康が良くないので、恩赦を受けて出るとしても来年の大統領選に影響を与える政治行動をする理由も、そのような余裕もない」とし、「与野党の大統領候補の誰にも不利な言葉は言わないと思う」と話した。
政界では、昨年の4月15日の総選挙の時のように、朴氏のメッセージが選挙結果に大きな影響を与えないだろうという見方も出ている。朴氏は総選挙直前の3月4日、柳弁護士を通じて「既存の巨大野党を中心に、太極旗を手にした皆さんが一丸となって力になってくださることを願う」と述べたが、結果は野党の惨敗に終わった。
チョン・ジュヨン記者 イ・ユンテ記者 aimhigh@donga.com · oldsport@donga.com