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検察は「上層ライン」「50億クラブ」を徹底的に突き止め、与野党は特検を急げ

検察は「上層ライン」「50億クラブ」を徹底的に突き止め、与野党は特検を急げ

Posted November. 23, 2021 08:25,   

Updated November. 23, 2021 08:25

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検察が22日、火天大有(ファチョンデユ)の大株主のキム・マンベ氏、天火同人4号のオーナー、南旭(ナム・ウク)弁護士、天火同人5号のオーナー、チョン・ヨンハク会計士らを背任など疑いで起訴した。彼らは、ユ・ドンギュ元城南(ソンナム)都市開発公社社長職務代理らと共に、大庄洞(テジャンドン)開発の公募指針、事業協約などを火天大有に有利に作成して城南道開発公団に1827億ウォン以上の損害を及ぼしたという。キム氏はユ氏に賄賂700億ウォンを渡すことを約束し、実際に5億ウォンを提供した疑いなども持たれている。

大庄洞開発の設計とロビーを担った役者らは裁判に送られたが、核心疑惑はまだ解けていない。特に、数千億ウォンの開発利益を民間業者に集中させた大型不正に「上層ライン」が介入したのかどうかについて、検察の捜査は一歩も踏み出せていない。上層ラインの究明に向けた第1関門とされたのは、チョン・ジンサン元城南市政策室長だ。与党「共に民主党」の大統領選候補、李在明(イ・ジェミョン)氏の側近であるチョン氏は、大庄洞開発関連の9件以上の公文書に署名し、ユ氏が家宅捜索を受ける直前に電話したことも明らかになったが、検察は捜査しなかった。

火天大有のロビー疑惑と関連しては、「50億クラブ」の実名まで公開されたが、捜査に進展がない。李氏の選挙法違反裁判で無罪の意見を出し、退任後に火天大有から計1億5000万ウォンの顧問料を受け取った権純一(クォン・スンイル)元最高裁判事、本人は火天大有の常任顧問を務め、娘は火天大有の職員として勤務するなど火天大有と様々な面で関係がある朴英洙(パク・ヨンス)元特別検察官、息子が火天大有を退職して50億ウォンを受け取った郭尚道(クァク・サンド)元議員などを捜査せずには、大庄洞ゲートの全貌を明らかにすることはできない。

このような疑惑を究明するには特検が避けられない状況だ。与野党も特検導入に原則的に賛成している。しかし、保守系最大野党「国民の力」の大統領選候補、尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が検事時代、釜山(プサン)貯蓄銀行の大庄洞関連融資を手抜き捜査したという疑惑まで捜査範囲に含むことに対しては「国民の力」が反対し、特検の推薦を「国民の力」が主導することには「共に民主党」が反対するなど、各論では越えなければならない壁が高い。

特検が大統領選に混乱を与えることを最小限に抑えるには、選挙日前に捜査を終えることが重要だ。選挙日まで106日しか残っていない。与野党は交渉を急ぎ、1日も早く合意点を導き出さなければならない。また、大庄洞のメンバーを起訴したからといって、検察の捜査が終わったわけではない。特検が導入されても検察がどれほど忠実に追加捜査をして引き継ぐのかによって、大庄洞ゲートの実体究明の成否が分かれる。検察は22日、「提起された疑惑に対しては捜査を続ける予定」と明らかにした。その言葉が口先だけに終わらないよう検察は最後まで捜査の手綱を引き締めなければならない。