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造船所のトイレで有毒ガス漏れ、2人死亡

造船所のトイレで有毒ガス漏れ、2人死亡

Posted June. 28, 2021 09:01,   

Updated June. 28, 2021 09:01

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釜山沙下区(プサン・サハグ)の造船所のトイレで、外注業者の職員2人が硫化水素と推定される有毒ガスを吸って死亡した。

27日、警察や釜山消防災難本部によると、前日午前11時4分ごろ、造船所事務室ビルの隣の1階のトイレに、カン某氏(48)やチョン某氏(27)の作業者2人が倒れているという会社関係者の通報が寄せられた。

出動した救助隊員が彼らを病院に運んだが、カン氏は40分後に死亡した。心停止の状態で病院に運ばれたチョン氏は、しばらく呼吸が戻ったが、1日後に命を落とした。死亡した2人は造船所の船舶・電気設備の外注業者の職員だ。

警察は、カン氏とチョン氏がトイレから漏れた高濃度硫化水素とアンモニアを吸い込んだ後、倒れたものと見ている。警察は、「社員らが週末や公休日になると、トイレから有毒ガスの臭いがするという通報を区役所に何度もしており、事故が起きた日も匂いがひどかった」という会社関係者の陳述を確保した。

消防本部が同日正午ごろ、硫化水素の濃度を測定したところ、安全数値(15ppm)の16倍を超える250ppmが検出された。アンモニア濃度測定も2回行ったが、67ppmと56ppmと測定された。

硫化水素は、一酸化炭素水準の毒性を持つ無色ガスだ。普通、腐った卵の匂いがするが、吸入するだけで窒息し、肺損傷を引き起こす。主に廃水や汚染物が腐って発生し、産業現場の窒息事故の30%ほどが硫化水素のためだという。アンモニアも狭い空間で吸い込むと、気を失いかねない。

警察と洛東江(ナクドンガン)流域環境庁は、トイレの便器の逆流防止パッキンと排気口から有毒ガスが流入した可能性があると見て、詳しく調べている。また、汚水管路や浄化槽、トイレを別途管理している釜山環境公団や区役所、造船所を相手に、有毒ガスの発生原因について確認を行っている。

釜山では2018年、とある廃水処理業者から硫化水素が漏れて作業員3人が死亡し、2019年7月も水営区広安里(スヨング・クァンアンリ)海水浴場近くの公衆トイレで、女子高生が漏れた硫化水素を吸い込んで死亡した。


趙鏞輝 silent@donga.com