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文大統領、「兵営文化の悪しき慣習」と女性下士官セクハラ事件で謝罪、大統領府は全面調査を検討

文大統領、「兵営文化の悪しき慣習」と女性下士官セクハラ事件で謝罪、大統領府は全面調査を検討

Posted June. 07, 2021 07:22,   

Updated June. 07, 2021 07:22

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「顕忠日(殉国者と戦没将兵を追悼する記念日)」の6日、セクハラ被害を訴えて自ら命を絶ったイ中佐事件を「兵営文化の悪しき慣習」と規定し、「国民に大変申し訳ない」と謝罪した。大統領府内部では、今回の事件を機に軍内のセクハラの実態など兵営文化の全数調査を実施する必要があるという声が出ている。これまで、軍内部で事件を隠蔽・縮小してきた兵営の悪しき慣習が臨界点を越えたため、強力な改革が必要だという声も上がっている。

文大統領は同日、ソウル銅雀区(トンジャクク)の国立ソウル顕忠院(ヒョンチュンウォン)で開かれた第66回顕忠日記念式典に参加し、「最近の軍内の栄養不良給食の事例や、まだ一部残っている、残念な死を生んだ兵営文化の悪しき慣習に対して国民に大変申し訳ない」と述べた。そして、「将兵の人権だけでなく士気と国家安保のためにも、必ず(悪しき慣習を)正す」とし、「私は、軍自ら国民の目線に合わせて変化し革新できる力を備えていると信じる」と付け加えた。文大統領は式典の直後、イ中佐の追悼所が設けられた京畿道城南市(キョンギド・ソンナムシ)の国軍首都病院を訪れ、遺族に「国が守ることができず申し訳ない」と謝罪した。同行した徐旭(ソ・ウク)国防部長官には、徹底した調査だけでなく今回の事件を機に兵営文化を変えるよう指示した。

大統領府関係者は、「セクハラなど悪しき慣習と関連して兵営文化の全数調査を実施すべきだと考える」と話した。セクハラなど犯罪にまで歪められた「上命下服」で部隊内の事件・事故を縮小・隠蔽する閉鎖的な文化のため、問題が繰り返されているということだ。軍内7.4%の女性将兵を同僚と認識しない男性中心文化が蔓延していることも慢性的な問題だ。

実際にイ中佐に対するセクハラが起こった空軍20戦闘飛行団では、2018年と昨年にも部隊大隊長が女性将兵をセクハラする事件が繰り返された。にもかかわらず、部隊だけでなく空軍として再発防止策が出てこなかった。むしろ内部で「加害者は運が悪かった」という発言が出るなど、2次加害が起こった。

事件発生後、加害者をはじめ部隊関係者の懐柔、脅迫があった。秘密維持と被害者・加害者の分離、告発妨害の禁止が明示された軍の「部隊管理訓令」も事実上、死文化した状態。そのため、告発をあきらめる将兵も数多い。国家人権委員会が昨年発表した実態調査によると、「部隊内の性的暴力の告発が公正な手続きによって処理されている」と答えた女性将兵は48.9%で、12年の実態調査(75.8%)より大幅に減った。


黃炯? constant25@donga.com