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「当選0回」李俊錫氏がカットオフで1位、新しい保守を望む声

「当選0回」李俊錫氏がカットオフで1位、新しい保守を望む声

Posted May. 29, 2021 08:05,   

Updated May. 29, 2021 08:05

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野党「国民の力」の党代表選予備選挙(カットオフ)で、36歳の李俊錫(イ・ジュンソク)前最高委員が1位で通過した。今回のカットオフは、一般国民2千人、党員2千人を対象に2社の機関が行った世論調査を1対1の割合で合算した結果だ。李氏が41%を記録し、2位の羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)前議員は29%だった。院内経験のない1位と当選4回を経験した2位の差が10ポイントも広がった。続いて朱豪英(チュ・ホヨン、当選5回)、 洪文杓(ホン・ムンピョ、当選4回)、 趙慶泰(チョ・ギョンテ、当選5回)議員が3~5位となり、本選の最終列車に乗った。予備選挙ではあるものの、30代の「李俊錫旋風」に実体があることが示されたのだ。

一般国民調査で、李氏(51%)は羅氏(26%)を2倍近く圧倒したが、党員調査では1、2位の順位が逆転した。しかしその差は1ポイント程だった。少なくとも党員調査では重鎮が優勢だという一般的な予測が外れたのだ。この機に保守野党の体質も抜本的に変わらなければならないという党員の切迫した期待が、「李俊錫旋風」に投影されたとみられる。

4月7日の再補欠選挙勝利後、「国民の力」では党を挙げての刷新よりも、外部の大統領選候補の招へいをめぐる神経戦が繰り広げられた。寝転んで柿が落ちるのを待つという情けない態度だ。与党の好感度が下がったが、野党の好感度もあまり上がらなかった理由だ。民心に応える刷新と変化ができなければ、野党もいつでも背を向けられる恐れがある。もう1年も残っていない大統領選を控え、「国民の力」はもっと躍動的で、刷新する保守野党の政権交代ビジョンを示さなければならない。

6月11日の全党大会の勝負は、「党員投票70%、国民世論調査30%」方式となる。予備選挙とは違って党員投票と国民世論調査が7対3の割合なので、結果を予断することはできない。党員の比重が大きいことから、過去のように派閥争いや中傷合戦などの旧態がよみがえらないか懸念される。国民は今回の全党大会が保守野党の刷新と変化を推し量る試金石と見ている。全党大会では泥沼の争いで汚れた過去の党内選挙の様相が再演されてはならない。「李俊錫旋風」が全党大会に投じた明白なメッセージだ。