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米パイプライン5日ぶりに稼動再開、「ガソリン買い占め」は続く

米パイプライン5日ぶりに稼動再開、「ガソリン買い占め」は続く

Posted May. 14, 2021 08:19,   

Updated May. 14, 2021 08:19

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ロシアのハッカー集団「ダークサイド」のハッキング攻撃を受けた米最大のパイプライン運営会社の「コロニアルパイプライン」が12日、5日ぶりに稼動を再開した。完全な正常化までは数日かかるとみられる中、被害が大きい南東部のガソリンスタンドでは、在庫が底をつくなど、混乱が続いている。

AP通信などによると、コロニアルは同日、再稼働を伝える声明を出し、「できるだけ多くのガソリン、軽油、航空燃料を輸送する」と明らかにした。ただ、運営が再開された一部設備も地域によって障害が生じる可能性があると付け加えた。

コロニアルのパイプラインで石油の供給を受けた南東部では、「ガソリンの買い占め」が続いた。ガソリンスタンドでは、給油のための車両が列をつくった。リアルタイムのガソリンスタンド情報システム「ガスバディ」によると、同日ノースカロライナのガソリンスタンドの69%で在庫が底をついた。バージニア(52%)、サウスカロライナ(48%)、ジョージア(46%)も同様の状況だ。

供給の支障はガソリン価格の上昇につながった。米自動車協会(AAA)によると、同日の米全域のガソリン平均価格は1ガロン当たり3.008ドルで、2014年以降7年ぶりに3ドルを上回った。

バイデン米大統領はホワイトハウスで、米国のサイバーセキュリティ対策の強化を目指す大統領令に署名した。ロイター通信は、コロニアルを攻撃したダークサイドがブラジルのバッテリー会社、米シカゴの技術会社、英国のエンジニアリング会社も攻撃し、これら企業から取り出した数百GB(ギガバイト)のデータを公開したと伝えた。CNNも、ダークサイドが米金融企業を次のターゲットにしているという警告が出ていると報じた。

コロニアルは8851キロのパイプラインで、米南東部一帯に石油化学製品を供給してきた。7日、ダークサイドのハッキング攻撃を受け、運営を全面停止した。


李恩澤 nabi@donga.com