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「投資の神様」バフェット氏の後継者は「隙のない交渉者」アベル氏

「投資の神様」バフェット氏の後継者は「隙のない交渉者」アベル氏

Posted May. 05, 2021 08:24,   

Updated May. 05, 2021 08:24

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「投資の神様」、「オマハの賢人」などと呼ばれるウォーレン・バフェット米バークシャー・ハサウェイ最高経営責任者(CEO・90)の後継者に、カナダ出身のグレッグ・アベル・バークシャー・ハサウェイ副会長兼バークシャー・ハサウェイ・エナジーCEO(58)が内定した。インド系のアジト・ジャイン・バークシャー保険部門副会長(69)と後継者の座を争ったアベル氏が「チームトップ」体制を固めた。

バフェット氏は3日(現地時間)、米CNBC放送に、「今夜、私に何か起これば、明朝からグレッグが経営権を握ることで理事の間で同意した状態」と話した。そして、「グレッグに何かが起これば、(次期CEOは)アジト」とし、「2人ともすばらしい友人」と強調した。

これに先立ち1日、オンラインで開かれたバークシャー定例株主総会でも、アベル氏のCEO登板をうかがわせる発言が登場した。「バフェット氏の右腕」と呼ばれるチャーリー・マンガー副会長(97)は組織管理に関する質問を受け、「グレッグがグループ文化を継続するだろう」と答えた。アベル氏が事実上のグループの次期CEOに内定したことに触れたのだ。

アベル氏は現在、バークシャーのエネルギー、鉄道、ユーティリティ、製造、小売業、自動車販売業などを担当している。部下職員は約25万人で、年間売り上げは1500億ドル(約172兆5千億ウォン)にのぼる。アベル氏は2020年に基本給1600万ドル、ボーナス300万ドルの計1900万ドル(約218億5千万ウォン)を得た。バフェット氏は18年、アベル氏を非保険部門副会長、ジャイン氏を保険部門副会長にそれぞれ起用し、2人の競争構図を公式化した。

アベル氏は1962年、カナダ・アルバータ州エドモントンの平凡な労働者家庭に生まれた。アルバータ大学貿易学科を卒業した後、コンサルティング会社プライスウォーターハウスクーパース(PwC)で会計士として働き、地元の電力会社カルエナジーに移った。99年にバークシャーがこの会社を買収し、アベル氏とバフェット氏の縁が始まった。2008年、ミッドアメリカンに社名が変更され、アベル氏は同社のCEOになった。その後、社名がバークシャー・ハサウェイ・エナジーに再び変更され、現在までCEOを務めている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルなどは、ミッドアメリカンの時代からアベル氏の業務能力に対するバフェット氏の信頼が厚く、アベル氏を「隙のない交渉者(astute deal maker)」と評価した。

バフェット氏がCEOと兼職している会長のポストはバフェット氏の長男、ハワード氏(66)が就くものとみられる。会長のポストはCEOとは違ってバークシャーの経営に関与せず、グループ文化などの責任を負う一種の名誉職だ。


兪載東 jarrett@donga.com