Go to contents

「一線を越えるな」 パラオ駐在の米大使が台湾訪問に中国が反発

「一線を越えるな」 パラオ駐在の米大使が台湾訪問に中国が反発

Posted March. 31, 2021 08:16,   

Updated March. 31, 2021 08:16

한국어

太平洋の島国、パラオに駐在する米国の大使が台湾を訪問したことについて、中国が「一線を越える試みをしないよう求める」と米国に警告した。米国の大使が台湾を訪れるのは、米国が1979年に台湾と断交して以来、初めて。

中国外務省の趙立堅報道官は29日の記者会見で、「台湾問題は、中国と米国の関係で最も重要かつ敏感な問題だ。『一つの中国』の原則は米国と中国の関係の基本」とし、「中国は、米国と台湾のいかなる形の公的な交流にも断固反対する」と述べ、強く反発した。

これに先立ち、28日にパラオのウィップス大統領が、パラオ駐在のジョン・ヘネシー・ニランド米国大使とともに台湾を訪問した。タイペイ・タイムズ、台湾ニュースなどの台湾メディアによると、米国大使が台湾を訪れたのは、1979年の米中国交正常化で米国が台湾と国交を断絶して以来、42年ぶり。

趙氏は、パラオ大統領の台湾訪問に米国大使が同行したことについて、「一線を越える試みをしないよう求める」とし、「中国と米国との関係や台湾海峡の平和と安定に深刻な損害を与えないようにすべきだ」と主張した。

中国は、米国大使が台湾を訪問した日に、軍用機10機を台湾防空識別圏(ADIZ)に進入させ、武力示威を行った。中国は、米国と台湾が接近するたびに武力示威を行っている。26日には、米国と台湾が海洋警察分野の協力を拡大する了解覚書を締結すると、軍用機20機を台湾のADIZに進入させた。

台湾は米国と密接になることに期待感を示している。台湾国際法学会副秘書長の林廷輝氏は30日、タイペイ・タイムズで、「今回の駐パラオ米国大使の訪問は、米国がもはや米国大使と台湾の交流を禁止しないということを示した」とし、「米国が台湾との関係で前向きな姿勢を見せている」と説明した。


金祺容 kky@donga.com