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米テキサス大停電、緊急暖房センターまで「OFF」

米テキサス大停電、緊急暖房センターまで「OFF」

Posted February. 19, 2021 08:13,   

Updated February. 19, 2021 08:13

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寒波と雪が先週から米全域を襲った中、大規模な停電事態まで重なった南部テキサス州で、住民が死闘を繰り広げている。その中、テキサス州西部のある小都市の市長は16日、「生き延びるのは強者のみ」という「妄言」をソーシャルメディアに投稿し、怒りをかった。

テキサス州西部コロラドシティのティム・ボイド市長は16日、フェイスブックに、「市も郡も電力提供者もその他のサービスも、どこも、あなたに何かしてやる義理などまったくない。支援金だけを要請する人々に嫌気がさす」とし、「生き延びるのは強者のみだ、弱者は死んでしまう」と投稿した。テキサス州は最近、約30年ぶりに気温が零下20度まで下がる寒波のうえ、一部発電施設まで稼動が停止し、一時430万世帯が停電になった。フェイスブックの投稿が物議を醸すと、ボイド氏は「表現が適切でなかった」としながらも、自身は16日付で辞任したと明らかにした。

寒波の中、住民たちは生きるために力をふりしぼっている。NBC放送によると、17日、テキサス州民300万人以上が電気を使用できなかった。オースチンに住むジョージ・ハンドリックスさん(65)は、「2日間、電気が断たれ、毛布をかぶって過ごしている」とし、「現実が『悪い映画』のようだ」と話した。テキサス州タラント郡のティモシー・ウィルシー夫妻と7歳の息子は3日間、電気が断たれ、寒さの中、ロウソクの火でかろうじて手を温めていると、CNNに明らかにした。料理もできず、ある家族はビーフジャーキーと菓子、水で空腹感を抑えた。テキサス州アービングに暮らすキンバリー・ハムプトンさんは、「子どもたちは服を3着着込んで、家族が抱き合い、温め合っている」と話した。

 

凍死を防ぐために各地でオープンしていた緊急暖房センターまで電力が断たれ、機能を失ったと、米紙ニューヨーク・タイムズは伝えた。サンアントニオでは、救急車が急増する出動要請に対応できなくなった。海岸では寒さに弱い数千匹のウミガメが寒波で気絶した状態で発見され、市民が救助した。

いくつかの都市では水道まで断たれた。停電で浄水場の稼動が止まり、州全域で水道管が凍結すると、州政府は、サンアントニオやヒューストンなどの住民に水を沸かして飲むよう告知した。介護施設や大学の建物では、雪を溶かしてトイレ用の水に使った。

住民がホテルに集まり、ホテルの宿泊費も天井知らずに上昇したと、米紙ワシントン・ポストは伝えた。あるホテル予約サイトには、ダラス地域のホテル予約の価格が1泊900ドル(約100万ウォン)、サウスオースティン地域では999ドル(約110万ウォン)まで上がった。

ニューヨーク・タイムズは17日、今回の寒波による死者がテキサスなど8州で少なくとも31人に達すると伝えた。米国立気象局は、今週も米南部に雪が降り、冷たい大気が流入すると予報した。

 


趙鍾燁 jjj@donga.com