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顔写真だけでAIが認知症判定

Posted January. 27, 2021 07:34,   

Updated January. 27, 2021 07:34

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人工知能(AI)が顔写真から認知機能の低下を見分ける時代が近く開かれる見通しだ。

 

26日、読売新聞によると、東京大学などのチームが、AIを通じて顔写真だけで認知機能の低下を9割の正答率で見分けることができた、との研究結果をまとめた。顔写真だけで認知症を判定したのは初めて。

今回の研究は、認知症や軽度認知障害(MCI)に相当する男女121人(平均81歳)と、認知機能が正常な人男女117人(平均76歳)のデータを使用した。研究チームは、AIが表情のない正面写真を見て認知症にかかった人と正常な人を正しく見分けられるかどうかを検証した。その結果、AIの正答率は93%だった。顔の上半分では91%の正答率で認知症の人を見分け、顔の下半分では94%の正答率だった。

今回の研究は、「認知機能が低下した人は、実年齢よりも高く見られる傾向がある」との先行研究を受けて企画された。研究チームは、認知症の人の写真をAIに学習させ、微細な表情を読み取るようにした。

研究を担当した亀山祐米・東大病院特任講師は、「高齢化の進展に伴い、認知症の早期診断は、ますます重要になる」とし、「AIによる顔写真解析は、安全、安価に、認知症の人を見つける方法として役立つ可能性がある」と話した。研究チームは、軽度の認知症の場合、診断が難しいケースもあり、AI分析が有効に使用されることを期待している。

 

認知症は、脳の損傷によって認知機能に異常が生じ、日常生活の維持が困難な状態を意味する。疾患そのものではなく、包括的な用語だ。認知症の原因は、アルツハイマー病やアルコール性認知症を含め80~90種類にのぼる。アルツハイマー病は認知症の原因の5~8割を占める。


東京=パク・ヒョンジュン特派員 lovesong@donga.com