Go to contents

財政赤字が過去最大の111兆ウォン、「OECD1位の成長」と自画自賛している場合じゃない

財政赤字が過去最大の111兆ウォン、「OECD1位の成長」と自画自賛している場合じゃない

Posted August. 13, 2020 08:13,   

Updated August. 13, 2020 08:13

한국어

今年上半期(1~6月)の国の財政が過去最大の赤字を記録した。企画財政部によると、今年上半期の総収入は、前年同期より20兆ウォン減少し、総支出は31兆ウォン増えて統合財政収支が90兆ウォンの赤字を記録した。統合財政収支から4大保障性基金を差し引いて実質的な財政状態を示す管理財政収支は、110兆5000億ウォンの赤字だった。二つ共に2011年に統計を取り始めてから最大となっている。

上半期に財政赤字が急増したのは、景気低迷によって税収は減っているのに、新型コロナの災害支援金などで支出を増やしたからだ。上半期の赤字規模は、政府が年間財政管理目標値と見込んだ赤字額111兆5000億ウォンの99%にもなる。史上最悪の感染症に最長の梅雨まで重なり、金を使うところが徐々に増えたことで、国の財政管理に赤信号が灯った。

昨日、大統領府と政府与党は協議会を開き、大雨による災害支援金の額を2倍に引き上げるものの、第4次補正予算の編成如何については今後判断することにした。最悪の豪雨で全国で被害が続出したが、各地方自治体は水害復旧に使う予算が底をついた状態だ。今年初めから新型コロナ災害支援金の支給などで災害管理基金までが底をついたからだ。各自治体は我先に、中央政府に支援を要請しているが、既に第3次補正予算まで編成した政府も、余力が無いのは同じだ。

未曾有の災害に襲われた時、国の財政を動員して被害を救済し、景気を蘇らせることは必要だ。ただ、財政を使って危機を克服し、その後、民間経済が蘇って税収が増える好循環が生まれなければならない。政府は、経済協力開発機構(OECD)が今年の韓国成長率予測値を、6月のマイナス1.2%から一昨日マイナス0.8%に引き上げたことについて、37加盟国のうち1位だと鼓舞された雰囲気だ。しかし、成長において大きな割合を占める輸出は、8月に入って再びマイナス23.6%に激減した。7月の失業者数は113万8000人で、21年ぶりに最大であり、就業者数は5カ月連続の減少となっている。

国内総生産(GDP)に対する国家債務比率は、今年末に史上最大の45%を超えると見られる。政府の中期国家財政運用計画より3年も早い。財政支出の速度がこのように速くなれば、必ず財政を使わなければならないときに使えない事態も生じかねない。新型コロナは来年まで続くというのが専門家たちの展望であり、高齢化により韓国の潜在成長力は墜落している。政府は、他の国より健闘したと自画自賛する場合ではなく、尋常でない覚悟で腰の紐を締めるべき時だ。