
8日、キューバの首都ハバナのホセ・マルティ国際空港。白のガウンを着た医療陣52人が、キューバとイタリアの国旗を手に持って軽い足取りで飛行機から降りた。現地メディアは、彼らの着陸を中継した。彼らが通り過ぎる間、市民はバルコニーに出て手を振り、遠くの他で汗を流した英雄を歓迎した。
新華社通信などによると、医師37人と看護師15人で構成された医療陣は3月22日、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大したイタリア北部のロンバルディア州に派遣され、任務を終えて同日、故郷に錦を飾った。キューバのミゲル・ディアスカネル大統領はツイッターに、医療陣の帰国写真を載せ、「勇敢な彼らを深い尊敬と共に歓迎する」と書き込んだ。
新型コロナウイルスの対応で「医療強国」であるキューバは成功的な公共外交を見せたと評価を受けている。キューバ政府は医療陣3337人を動員して、27ヵ国に新型コロナウイルス緊急医療チームを派遣した。
キューバは自国の新型コロナウイルスの危機も大きな困難なく克服している。ロイター通信は8日、「キューバでは9日連続、新型コロナウイルスによる死者が発生していない。1日の新規感染者は10人以下を維持している」と伝えた。ディアスカネル氏は7日、「パンデミックは終わった」と述べた。
外信は、キューバの新型コロナウイルスの致死率は0.73にとどまったと強調し、対策成功の背景に注目した。キューバの医療陣は毎日、各家庭の訪問点検を実施した。感染者が出れば直ちに交通手段を提供して隔離施設に移動させ、感染が疑われる人の隔離も義務づけた。医療資源が十分だったので可能だった。世界銀行の統計によると、2018年基準のキューバの医師の数は人口1千人当たり8.4人。1千人当たり2.4人の韓国より3倍以上多い。
シン・アヒョン記者 abro@donga.com