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新緑の季節を彩るシューベルトの3大歌曲、テノール歌手イアン・ボストリッジがソウル舞台に

新緑の季節を彩るシューベルトの3大歌曲、テノール歌手イアン・ボストリッジがソウル舞台に

Posted April. 12, 2019 08:45,   

Updated April. 12, 2019 08:45

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テノール歌手イアン・ボストリッジ(55・写真)がソウルで、「冬の旅人」「美しき水車小屋の娘」「白鳥の歌」のシューベルトの3大歌曲集を歌う。この嬉しいニュースに、ほかのものはただ付属説明に過ぎない。5月10日に「冬の旅人」を皮切りに、12日は「美しき…」、14日は「白鳥の歌」へと続く。ソウル瑞草区(ソチョグ)にある芸術の殿堂IBKチャンバーホール。「現代の声楽家たちが最も一緒に舞台に立ちたがるピアニスト」として知られているジュリアス・ドレイクが伴奏を務める。

20世紀の「ドイツ歌曲の皇帝」というタイトルは、バリトンのディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925~2012)のものだった。正統というよりはむしろ個性派ともいえる発声を持っていたが、歌詞の感じを精巧に表現する解釈の深さのためだった。21世紀に入って、このタイトルは、英国人のボストリッジが受け継いだとしても無理ではない。ボストリッジの国際舞台のデビュー自体がフィッシャー=ディースカウの強力な勧めによるものだった。

オックスフォードとケンブリッジで哲学と歴史学博士号を取ったこの博学なテノールは、精密な分析書である「冬の旅人」という本を出版して、韓国語をはじめとする10以上の言語に翻訳出版された。昨年は1年間、ソウル市立交響楽団の「今年の音楽家」として、英国歌曲、バッハのヨハネ受難曲、マーラーの歌曲の三回の舞台をこなしたことで、韓国観客により一層身近な存在となった。

今回の公演は、毎年秋に開かれるソウル国際音楽祭の「春のコンサート」といえる。今年の音楽祭のテーマは「人間と環境」だ。ボストリッジは、「美しき水車小屋の娘において小川は、この詩集を作ったヴィルヘルム・ミュラーの青年期の同伴者であり、『冬の旅人』の放浪者にとって冬の景色は敵対的だ。『白鳥の歌』では、人間と自然が対立する。三作品とも『人間と環境』という音楽祭のテーマと合致する」と説明した。9万~12万ウォン。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com