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「女性の社会的成功は男性の失敗を意味しない」

「女性の社会的成功は男性の失敗を意味しない」

Posted February. 02, 2019 09:33,   

Updated February. 02, 2019 09:33

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神経細胞分野の権威で米国スタンフォード大学の生物学者であるバレス博士。氏はバーバラという名の女性で生きていたが、42歳で性転換した。女性だった大学時代に難題を数百人の学生のうち雄一解いたら仲間たちから彼氏が代わりに解決してくれたのではないかと疑われた。博士課程の時は、論文を6編も発表したが、1編だけを書いた男子学生に研究員のポストを奪われたこともある。ところが性転換した後は、誰も氏の権威に疑問を抱かなかった。どの社会でも根強い性別に対する無意識の中の偏見の実態を如実に見せてくれる。

この本は、社会生活をしながら育児と社会的差別のため、結局夢を叶えられなかった女性たちの例を紹介している。著者は、二子の母で米紙ウォールストリートジャーナルで女性では初めて副主筆になり、USAトゥデーの編集長まで経験した「アルファ―ガール」だ。世界各地の不平等の現状や、それを克服するための対案まで示した緻密な取材力が際立つ。

著者は、何よりも女性の成功が男性の失敗を意味する「ゼロサムゲーム」ではないことを強調する。世界的なコンサルティング会社、マッケンジー研究所が調査したところよると、女性の経済活動へ参加が増えれば、向こう20年間、米国の国内総生産(GDP)は2兆1000億ドルが増加すると予想されるという。キャリアが断絶された女子の割合が経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち4位となっている韓国は、どんな対策を講じているのだろうか。


柳原模 onemore@donga.com