ドラマ「応答せよ1994」の女主人公であるコ・アラは、デビュー直後のユニークな言葉づかいで、先輩たちから注目を集めた。「おはよう」とあいさつする同年代の芸能人たちとは違って、彼女は「おはようございます」、「お気をつけてお帰り下さい」のように、丁寧すぎる言葉を使っていたためだ。軍人の父親の下で育った彼女にとっては、「〜したのであります」、「~するのでありますか」、「〜でありますか」と、文章を締めくくる軍隊流言葉遣いが身についていたのだ。
◆バラエティ番組「僕らの日曜の夜:本物の男」の「女性軍人特集」には、在米韓国人や外国人出演者が、「タナカ(丁寧語)」話法を使いこなせず、体罰を受けるハプニングが、よく登場する。カナダ生まれの歌手・ジナは、「タナカって歌のタイトルなの?」と尋ねて、「軍隊無学者」と言われた場面があった。2期目のメンバーである「エフエックス」のエンバは、米国生まれの台湾系米国人だ。彼女は、下手な韓国語に「タナカ」を融合させようとして、突飛な流行語を作り出した。小隊長との会話の途中、言葉に詰まった瞬間、エンバは戸惑った表情で、「気にせず、忘れなさい」と叫んだが、放送直後、「忘れなさい」が大人気となった。在米韓国人ラッパーのジェシも、腕立て伏せの回数を数えていたところ、軍隊での言葉遣いを駆使できず、小隊長を憤らせた。
◆男性にとっても、新兵訓練所に入る瞬間から強要される「タ・ナ・カ」の言葉遣いになれないのは同じだろう。日常生活で使っていた「おやすみなさい」、「立ってください」などの自然な言葉遣いを捨てて、「お休みになってくださるべきでしょう」、「お立ちになってくださるべきでしょう」と先任兵に声をかけるのが、自然なはずがない。最近、国防部は後任兵が先任兵と会話をする際は、「〜ください」を使えるよう、現場の部隊に「タナカ言葉の改善指針」を配布した。古参の横暴で、頻繁に事故が起きる兵営文化の革新のための努力だ。
◆探してみたところ、陸海空軍のどこの規定にも、兵士たちの言葉遣いを一つに統一すべきだという条項はなかった。にも拘わらず、いつの頃からか、正体不明の言葉遣いが軍隊の公式話法であるかのように受け入れられ、誰も異議を唱えることもなく、全軍がひたすらそれに従っていたのだ。無理やりおかしな言葉遣いを強要したからと言って、軍の綱紀を立て直すことはできないだろう。これを機に、何の罪もない兵士たちを不要に苦しませてきたタナカ文化を、全て取り払ってもらいたい。
高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com






