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裁判所、スポーツ界の暴力慣行にレッドカード

裁判所、スポーツ界の暴力慣行にレッドカード

Posted December. 31, 2015 07:40,   

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国家代表のスポーツ選手が代表チームのコーチから暴行を受け、スポーツ団体で不当な処分まで受けた事件について、裁判所がスポーツ選手の肩を持った。韓国スポーツの暗い側面について、裁判所が積極的な判断で、警鐘を鳴らしたという評価が出ている。

ソウル東部地裁第14民事合意部(朴昌烈部長判事)は、元リュージュ国家代表選手のクォン某氏が、コーチのイ某氏と大韓リュージュ競技連盟を相手に起こした損害賠償請求訴訟で、「1900万余ウォンを支払うべきだ」と判決したと、30日明らかにした。裁判部は、大韓リュージュ連盟がクォン氏に下した国家代表選手資格停止2か月間の処分も無効だと判決した。アイススポーツの一つであるリュージュは、ソリに横になって氷のトラックを滑走するタイムを競う競技だ。

ロシアのソチ冬季五輪を準備していたクォン氏は2012年11月、ソチ競技場周辺の宿舎で、コーチのイ氏から荷物の整理ができていなかったことを理由に、リュージュソリの刃で、尻や太ももを何度も殴られた。クォン氏はその翌年の2月、米大会に出場して訓練していたところ、ソリの転覆で頭を怪我し、脳内出血の診断を受けた。

クォン氏は2013年8月、平昌(ピョンチャン)リュージュ競技練習場での訓練後、遅れて帰宅したことを理由に、イ氏から鉄パイプで尻を殴られた。同年9月も、同僚たちとネットカフェに行ったことを理由に、イ氏に何度も頬を殴られた上、頭もワゴン車にぶつけられたことで脳震盪の診断を受けた。同年10月、ドイツでの強化訓練でクォン氏はいじめなどを受け、一時無断帰国した。

裁判部は、「イ氏は暴行の直接的違法行為者として、連盟はイ氏の使用者として一緒に暴行を加えたので、クォン氏の負った損害を賠償する責任がある」とし、「クォン氏の治療費と、クォン氏がすでに頭に怪我をしていることを知りながら、頭部を暴行したことなどを考慮して、1392万ウォンを払うべきである」との判決を下した。また、「連盟によるクォン氏への2か月間の資格停止処分は、手続き及び実体的瑕疵が重大であり、無効だ」とし、「これによって受け取れなかった訓練費522万ウォンを支払うべきである」と明らかにした。



eulius@donga.com