
「世紀の拙戦」でボクシングファンから非難を浴びたフロイド・メイウェザー(38=米国・写真)が後味の悪い無敗記録を達成して引退した。世界ボクシング評議会(WBC)と世界ボクシング協会(WBA)のウェルター級(66.7kg)の統合チャンピオンは13日、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたアンドレ・ベルト(32=米国)との統合タイトルマッチで、審判全員一致の判定勝ちを飾った。
今年5月のパッキャオ(37=フィリピン)との[世紀の対決]で終始ポイント稼ぎの守りのボクシングに一貫したメイウェザーは、この日も、的中したパンチ数では232対83で圧倒したものの、パンチが交錯するのを嫌い、迫力を欠いた試合となった。12ラウンド終了前に、逃げ回りながら勝利を確信するステップを踏むと、リング周辺からヤジが飛んだ。
この試合を最後に引退すると宣言したメイウェザーは、49戦全勝を記録し、「ボクシングの伝説」ロッキー・マルシアノ(1923〜1969=米国)が打ち立てたプロボクシング史上最多試合無敗記録(1947〜1955)と並んだ。だが、ボクシング界ではメイウェザーの記録を認めようとしない雰囲気だ。マルシアノはベビー級で49勝のうち43KO勝ちを挙げているのに対し、メイウェザーのKO勝利は26回しかないからだ。






