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離散家族再会1次候補者500人選抜

Posted September. 10, 2015 07:35,   

「確率は132分の1」

8日、ソウル中区(チュンク)の大韓赤十字社。来月の離散家族再会の対象者を選ぶための抽選が終わると、場内には「あ・・・」というため息がもれた。離散家族再会対象者6万6000人のうち500人だけが選ばれる。たった3分で終わった抽選。この様子を見守った申請者約10人の名前は名簿に載ることができなかった。

朝早く京畿道水原(キョンギド・スウォン)から抽選会場に駆けつけたク・ボンシルさん(86)は、「今回が3度目の抽選だが、また落ちた。会えなくても生死の確認だけでもできることを願った」と残念がった。クさんは1951年の1・4後退で、4才の息子と2番目の子供をみごもった妻と別れた。クさんは、「息子がよちよち歩いていた姿が今でも目に浮かぶ」と懐かしがった。

平壌(ピョンヤン)が故郷の夫のイ・チャンヨンさん(93)とともに抽選を見守ったチョ・ガプスンさん(82)は、落ちたことを確認しても、しばらく席から立つことができなかった。チョさんは、「昨夜は眠れず祈った。とても残念だ」と涙を拭った。

韓国戦争で故郷の平壌に両親と弟を残して一人で韓国に来たチョン・セフンさん(85)も、さびしく引き返した。チョンさんは、「私が38度を越えたことが知れれば、北朝鮮にいる家族に被害が及ぶか心配で再会申請を迷った。少しでも元気な時に行ってみようという思いで申請したが・・・」と言葉を失くした。

大韓赤十字社は抽選に先立ち、高齢者と直系家族優先の原則などの人選基準を設けた。500人のうち半数は90才以上の高齢者を選び、直系家族は加点を受けるよう設計したコンピュータプログラムを通じて500人を抽選した。

大韓赤十字社は、彼らの再会意思を確認し、健康診断結果を反映して対象者を200人に絞り込む。北朝鮮拉致被害者や国軍捕虜の再会対象者は、別途50人が選定される。250人の名簿は15日に北朝鮮に送られ、生死確認作業に入る。来月5日に北朝鮮が生死確認の結果を送ってくれば、3日後の8日、最終再会者100人の名簿を発表する。



whalefisher@donga.com