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〔オピニオン〕英国王室の「眠り姫」

Posted May. 05, 2015 07:20,   

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病院に到着して3時間も経たずに、妊婦は体重3.7キロの女の子を無事出産した。出産直後、普通の女性は安静にするが彼女は違った。出産から10時間も経たず、ハイヒールに黄色い花柄のワンピース姿で退院する彼女の顔は生き生きとしていた。母親に抱かれて出生から半日で世の中を見物する娘。病院のドアを出た瞬間、大きな歓声とカメラのフラッシュを受けても、すやすやと眠っていたことから、「眠り姫」と呼ばれる。

◆単なる比喩表現ではない。女児は英国女王のひ孫であり、キャサリン妃が産んだロイヤルプリンセスだ。祖父のチャールズ皇太子、父親のウィリアム王子、兄のジョージ王子に続く王位継承序列4位。新しい王女誕生の知らせは、バッキンガム宮殿前の公告文と共にデジタル時代にふさわしく王室ツイッターで世界中に伝えられた。

◆王女の名前をめぐって国が騒々しくなっている。英国賭博企業が最も有力視する候補は、シャーロット、続いて、アリス、オリビア、ビクトリア、エリザベスの順だ。シャーロットは、チャールズの女性形の名前で、王室と縁がある。18世紀、ジョージ3世の王妃の名前に使われただけでなく、2人のチャールズ王が輩出され、現皇太子の名前もチャールズだ。ビクトリアとエリザベスは、女王の名前で親しまれている。大英帝国の黄金期を率いたビクトリア女王は、最長寿在位記録(64年)を打ち立てた。エリザベス女王2世は今年9月、その記録を更新する。

◆昨年7月、「未来の王」ジョージ王子が誕生した時、「ベビーノミクス」という新造語が登場した。ロイヤルベビーが経済に及ぼす効果を意味する。今回、「眠り姫」による消費効果は約1兆6600億ウォンと期待されている。記念品が飛ぶように売れ、王女が使う乳児用品ブランドの広報と販売効果も莫大だ。王女は、生まれたことで、経済も刺激し、国家イメージを高める任務を始める。多くの先進国が出生率を高めようと努力している。英国の出生率は1.9人。王女の誕生が英国女性の出産ブームにつながれば、「眠り姫」は最高の出産奨励広報大使になる。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com



mskoh119@donga.com