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木星の衛星に水深97キロの巨大な海

Posted March. 16, 2015 07:21,   

木星の衛星「ガニメデ」に巨大な海があることが明らかになった。太陽系の天体に大きな海が存在することが確認され、地球外生命体が存在する可能性に期待が高まっている。

米航空宇宙局(NASA)は12日(現地時間)、ガニメデの表面にある氷層の下に地球より多量の水が存在することを確認したと発表した。

NASAは、宇宙空間に打ち上げられた天体観測用「ハッブル宇宙望遠鏡」を使って、ガニメデを撮影した写真を総合的に分析した。ガニメデは、太陽系の衛星で唯一磁気が観測され、地球のようにオーロラが出現する。NASAはこのオーロラの写真を分析し、地下海が存在する時に現れる磁気が見られることを発見した。

ガニメデは木星の周囲を周る衛星だが、地球の半分程の大きさだ。今回発見された地下海は、水深が地球より10倍ほど深い97キロメートルで、厚い氷層(約153キロメートル)の下にあった。地下海には1リットル当たり5グラムの塩が溶けていて、水深が浅い沿岸では濃度が10倍以上の所もあると、NASAは分析した。

今回の成果は、宇宙観測技術が発展し、最近、太陽系の小惑星や衛星の研究が進んでいることによって得られた。ガニメデで海が発見された前日の11日、米国やドイツなどの国際共同研究チームは、土星の衛星「エンケラドス」で熱水が噴出していることを確認し、科学誌ネイチャーに掲載した。地球以外で熱水活動が確認されたのは初めて。