教育部は、現在中学3年の生徒らが大学に進む2018学年度の大学修学能力試験(修能=日本のセンター試験に該当)から、英語科目に絶対評価方式を導入することにしたと、昨日発表した。等級を何段階に、どのように分けるかは来年決める方針だ。現在の英語成績は、標準点数・100分位数、等級から出されているが、絶対評価に切り替えられれば、等級だけが提供される。絶対評価の体制では、受験生全員が最高等級を受けることも可能だ。
今年2月、朴槿恵(バク・クンへ)大統領が、「英語私教育費負担の大幅な軽減」を指示したことを受け、教育部は絶対評価の導入に拘った。黃祐呂(ファン・ウヨ)教育部長官が今年8月、「英語の絶対評価制導入」方針を明らかにした時から、教育界の内外から懸念の声が高まっていた。当時、漢陽(ハンヤン)大学が、高校生の保護者や教師を対象に行ったアンケートでは、半分以上の教師らが、「相対評価を保つべきだ」と答えた。また、全体回答者の60%は、絶対評価と私教育軽減効果との関係について疑念を表した。英語私教育は多少は減るかもしれないが、風船効果で数学や国語などへと私教育移動が予想されるという。
1994学年度から始まった修能の柱は、相対評価だが、政府がその枠組みを崩している。修能のほかの科目は相対評価だが、英語だけに絶対評価を適用するからといって、私教育需要を減らすことができないことはもとより、英語試験の弁別力確保だけが難しくなるだろう。各大学は、優秀学生選抜のため、英語面接や論述など、大学別評価を試みる可能性が高い。語学研修や早期教育を受けた子供たちが有利になったり、英語の私教育をさらに煽ることになるかもしれない。
昨日、教育部は、これまで持ち上がってきた懸念について、明快な代案を示さなかった。「内申書中心の大学入試選考体制が確立されるよう努める」という原論的答弁に止まった。私教育軽減という目標にだけこだわり、学力増大という教育政策の基本責務を見捨てるのは、望ましくない。相対評価であれ、絶対評価であれ、試験の弁別力は必要だ。
英語は、資本や労働の国境がなくなった国際化時代に生き残るためには欠かせないコミュニケーション能力だ。修能や入試選考の根本的な変化無しに、急場しのぎの処方だけで、私教育問題を解決するというのは短見だ。グローバル時代に見合う人材育成が急務となっている現状の中、学力の下方平準化へと逆行することがあってはならない。






