ゴルフ用品の中でボールはユーザーの忠誠心が高い方だ。ゴルファーたちは、特定ブランドのボールに馴れると、なかなか変えようとしない傾向があるからだ。最新の米国のゴルフ専門雑誌ゴルフダイジェストによると、米国ゴルフ協会(USGA)公認ボールは1308種に上るが、ゴルファーたちは使い慣れたボールにこだわるという。ゴルフマニアの4人中3人は、好きなブランドのボールを使う割合が80%以上に上るという。
しかし最近、国内のゴルフボール市場には地殻変動が起きている。「チャンピオンは変わる」というCMのコピーライトを掲げた日本のゴルフブランド「スリクソン」がその中心に立った。スリクソンとボール使用契約を結んだプロ選手の優勝が相次ぎ、注目を集めている。CMのように新人が多いのも特徴だ。
1日に終わった韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアー、E1チャリティオープンで今季初優勝を収めたホ・ユンギョンは4ピース入りボールのスリクソン「Z-STAR XV」を使っている。この3週間、2位→3位→1位と勢いに乗り、今季KLPGAツアーの賞金首位に躍り出たホ・ユンギョンは、新たなゴルフ女王を夢見ている。
ホ・ユンギョンは、「ジュニア時代から使ってきたボールを替えることには、最初は戸惑いもあったが、いざ替えてみたら良かった。スピンが一定していて飛距離もかなり長い」と話した。同日、日本ツアーのミズノオープンで初優勝を挙げた無名のチャン・ドンギュも、スリクソンのボールを使ってトロフィとともにメジャー大会の全英オープン出場権まで獲得した。
2日に開かれる米プロゴルフ(PGA)ツアー、メモリアル・トーナメントではスリクソンを契約している日本の松山英樹(22)が頂上に立った。松山は日本勢では最年少のPGAツアー優勝者となった。この他、先月のSKテレコムオープンで優勝したキム・スンヒョクやトゥサン・マッチプレイ選手権で優勝したユン・スラもスリクソン「Z-STAR」を愛用している。KLPGAツアーの興行カードに浮上したキム・ヒョジュ、チョン・インジなどの新人たちも「チーム・スリクソン」のメンバーだ。
今年上半期にスリクソンボールの売上は昨年の同期間に比べて300%近く伸ばしているという。ダンロップ・スリクソンのキム・セフン・マーケティングチーム長は「これまではプロ選手とのボール契約が容易ではなかった。だが、最近は選手たちが先にスポンサーを要請する例も増えている」と話した。