「メジャーリーガー」の秋信守(チュ・シンス=32・テキサス)は、昨年末、自由契約選手(FA)の資格でシンシナティ・レッズからテキサス・レンジャーズへ移籍する際、7年間1億3000万ドル(約1393億ウォン)の大型契約を結んだ。年平均1857万ドル(約200億ウォン)をもらうが、1年の年俸だけでも3代が豊かに暮らすことができる。
しかし、10年前までも「マイナーリーガー」の秋信守は生計を心配しなければならない立場だった。00年、シアトルと契約して米国へ渡った秋信守は、ルーキーリーグ、シングルA、ダブルAなど、マイナーリーグで着実に段階を踏んだ。
マイナーリーガーの年俸はつまらない。ダブルA級選手は大体1ヵ月に2000ドル(約214万ウォン)ぐらいをもらう。当時、秋信守は妻のハ・ウォンミさんと結婚した状態だったが、お金を節約するため、他の選手の夫婦と共に家賃700ドル(約75万ウォン)の家で暮した。家賃を払って、生活費を使ったら2000ドルはいつの間にか無くなった。
秋信守の懐の事情がよくなり始めたのは06年、クリーブランド・インディアンスへ移籍した後、メジャーリーグで本格的に活躍し始めてからだ。07年、秋信守は初めて所属チームとメジャーリーグ年俸契約を結んだ。当時、メジャーリーグでは最も低いレベルの年俸だった38万3100ドル(約4億1000万ウォン)をもらったが、マイナーリーグ時代とは比べ物にならなかった。
フルタイムメジャーリーガーとして3年をプレーし、年俸調整申請の資格を備えた11年には年俸が397万5000ドル(約43億ウォン)へ大幅に上昇した。12年と昨年はそれぞれ490万ドル(約52億ウォン)と737万5000ドル(約79億ウォン)をもらい、FAになって頂点を極めた。秋信守が踏んだ道は成功したメジャーリーガーが経る典型的な過程だ。
●マイナーリーガーの「涙に濡れたパン」
マイナーリーガーを表現する時、「涙に濡れたパン」を食べるという言葉を良く使う。これは実際に起こることだ。
昨年、米プロ野球メジャーリーグの平均年俸は339万ドル(約36億ウォン)だった。素人のメジャーリーガーがもらうメジャーリーグ最低年俸も50万ドル(約5億4000万ウォン)に達した。
しかし、30代のベテラン選手と言ってもマイナーリーグでもらう年俸は10万ドル(約1億700万ウォン)に及ばない。米国に渡って間もない時の秋信守のように殆どのマイナーリーガーは1000〜2000ドルぐらいの給料をもらう。年俸に換算すると、1万〜2万ドル(約1070万〜2140万ウォン)ぐらいだ。
訪問試合の時、米国の球団は選手らに一種の食事代の「ミール・マネー(Meal Money)」を支給する、メジャーリーガーは1日に100ドル(約11万ウォン)をもらう。ところが、マイナーリーガーがもらうミール・マネーは10ドル(約1万ウォン)前後だ。
このお金ではステーキは手が届かない。結局、マイナーリーガーが主に食べるのはハンバーガーやサンドイッチだ。タンパベイ・レイズ傘下のマイナーリーグチームでプレーしているイ・ハクジュは、「マイナーリーガーの中で試合の前後にパンを食べる選手が多い。カロリーの高いピーナッツ・ジャムをよく塗って食べる」と話した。秋信守もマイナーリーグ時代、レストランへ行く機会があれば、無料のパンを数個持ってきて、宿舎で食べたりもした。
イ・ハクジュは、「初めて米国に来た時、野球がうまくいかなかった日、宿舎のベッドに独りで横になっていると、自分も知らないうちに涙が流れたりした」と話した。
●天と地ほどの違い
メジャーリーグとマイナーリーグは年俸だけでなく、全ての面で物凄い違いがある。メジャーリーグが天と言ったら、マイナーリーグは地だ。ある者は天国と地獄に喩えたりもする。
宿舎の一つをとってもメジャーリーガーは特級ホテルを使う。もちろん、1人1室だ。反面、マイナーリーガーはモーテルを転々とし2人1室を使う。マイナーリーガーが最も苦労するのが移動だ。マイナーリーグチームの野球場は殆ど小さい都市にある。そのため、バスで7〜8時間ずつ移動するのが日常茶飯事だ。
トリプルA選手は飛行機に乗る場合がたまにある。しかし、かえってバスでの移動よりきつい時が多い。メジャーリーグとマイナーリーグをあまねく経験したLG投手の金善宇(キム・ソンウ)は、「午前4時に起きて空港へ行き、飛行機に乗る時がある。直航でない時は空港で3〜4時間ずつ待たされてから飛行機を乗り継いだりする」と話した。全ての荷物は各自が運ぶ。
これに比べてメジャーリーガーは荷物は職員に預けて、身体だけ飛行機に乗せる。いくつかの球団は選手のための飛行機を所有している。座席は全てビジネス席だ。この他にもメジャーリーグは選手が最高の活躍を展開できるように、最上の便宜を提供する。クラブハウスには選手の装備を準備し、洗濯を手助けし、雑事を肩代わりする職員が約10人もいる。この人たちを「クラビー(clubbie)」と呼ぶが、メジャーリーガーはサービスを受ける代わりに一定のチップを与える。
韓国プロ野球の1、2軍の格差は米国のメジャーリーグとマイナーリーグほどではないが、小さいとも言えない。
韓国野球委員会(KBO)によると、今年、新人と外国人選手を除いた1軍エントリー(球団別年俸上位26人)の平均年俸は1億8432万ウォンだ。これに比べ、残りの選手の平均年俸は3132万ウォンで、殆ど5倍の差がある。
ある球団の関係者は、「待遇が違うため、一度1軍の経験をした選手は再び2軍に降格されないように努力する。このような点が2軍選手に動機を与えるわけだ」と話した。






