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[社説]北朝鮮核挑発への中国の対応が混乱している

[社説]北朝鮮核挑発への中国の対応が混乱している

Posted March. 11, 2013 05:23,   

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北朝鮮の3度目の核実験後、中国から出される信号が混乱している。過去とは違って、一部からは北朝鮮制裁を求める声が出ているが、中国政府の北朝鮮庇護に変化はない。中国が北朝鮮と国際社会の間で綱渡りをするなら、北朝鮮は核の火遊びをしても中国は見捨てないという信念を持つことになるだろう。

中国外交部の楊潔篪部長は9日、全国人民代表大会で開かれた記者会見で、「制裁は(北朝鮮核)問題解決の抜本的な方法ではない」とし、「当事国は冷静さと節制を維持しなければならない」と発言した。北朝鮮は、国連安全保障理事会の制裁に反発し、ソウルとワシントンを火の海にするという露骨な核使用を警告した。楊部長は、外から「北京火の海」警告を受けたならどのように対抗したか考えただろうか。

一方、中国交通運輸部は昨年12月、北朝鮮の長距離ロケット発射後、国連安保理が採択した制裁決議2087号を厳しく執行するよう指示を下した。中国の李保東国連大使も7日、安保理が北朝鮮制裁決議2094号を採択した後、「決議案の完全な実行が重要だ」として制裁履行の考えを明らかにした。どちらが中国の本心なのか。中国も賛成した安保理決議の実践なのか、さもなければ韓国と米国を挑発当事者である北朝鮮と同一線上に置く「中立的」対応なのか。

北朝鮮による2月12日の3度目の核実験は、韓国、米国、中国の新しい指導者に対する挑発だった。韓国と米国はもとより中国も北朝鮮の非核化を求めてきた。来週、国家主席に選出され名実共に中国最高指導者に登板する習近平氏は、北朝鮮の核挑発が自分に対する挑戦であることを認識し、断固たる対応に出なければならない。習近平体制が初期に金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を制止してこそ悪癖を直すことができる。

北朝鮮の3度目の核実験後、中国国民の間に「反北核」の声が高まっている。中国共産党中央党校が発行する『学習時報』の頳聿文・副編審(編集・審査担当)は、「北朝鮮をあきらめて韓半島統一を支持しなければならない」とフィナンシャル・タイムズに寄稿した。北朝鮮の核実験に反対して援助中止と強力な制裁を求めるデモに参加した中国人もいる。中国のネットユーザーは、「ならず者が平壌(ピョンヤン)城で吠え叫ぶのに、北京の兄は慰めてばかりいる」と北朝鮮の核実験と中国の中途半端な対応を非難する歌の動画を広めた。北朝鮮の独裁者を庇護するために世論を無視すれば、中国指導部が国民の攻撃対象になる恐れもある。

北朝鮮は、中国から多くの食糧と原油の援助を受けている。中国が制裁の手綱を強く引き締めれば、北朝鮮は生存の脅威を感じるほかない。中国が北朝鮮の核武装を容認しないなら、国連の強化した制裁履行に積極的に参加し、危機を解消する絶好の機会を逃してはならない。

北朝鮮は今日から始まる韓米連合防衛演習「キーリゾルブ」を口実に休戦協定破棄を宣言した。中国は、60年前の休戦協定締結の当事国として北朝鮮の平和破壊行為を阻止する責任がある。