国内航空会社のパイロット4527人の中で女性は候補生を含めて19人(0.4%)だけだ。所得が高くて世界各国をまたにかける航空機パイロットは、憧れの職業の一つだが、女性の進出はまだまだ。
女性パイロットのチェさんは、「『女性がパイロットになれるものか』という周りの先入見が最も大きなハードルだったが、いったんパイロットになるという目標を持ってからはできないという考えは一度もしなかった」と話した。
○パイロット、憧れから現実へ
チェさんは、江原道江陵市(カンウォンド・カンヌンシ)の江陵飛行場の周辺で育った。子どもの時、鼓膜が裂かれるような轟音に頭を上げてみると、飛行機が頭の上へ飛んでいった。「飛行機に乗ったら、どのような気持ちになるだろうか」漠然とした憧れが芽生えた。
高校に入学した後、チェさんは空軍士官学校出身の戦闘機操縦士夫婦のチョン・ジュンヨン、パク・ジヨンさんのストーリを聞いた。女子もパイロットになれるという事実を知った後、パイロットになりたいとばかり思っていた。父親は男性の間で苦労する娘をとめた。しかし、粘り強く説得して05年、韓瑞(ハンソ)大学航空運航科に入学した。40人の同期の中で唯一の女性だった。
ところで、費用が問題だった。大学の授業料は実習費を含めて1学期に1000万ウォンぐらいかかった。チキン屋をするチェさんの家は豊かな方でなく、1歳年下の弟まで大学に入学した。チェさんは大学に通う4年間ずっと授業料融資を受けて、構内食堂でアルバイトするなど、勤労奨学生で働いた。
在学中の飛行時間は180時間。航空会社別に250〜1000時間の入社要件を満たせなかった。チェさんは卒業後2年間、韓瑞大学飛行教育院の教官として働きながら、あわせて約1100時間の飛行時間を積んだ。海外経験はなかったが、徹夜して英語を勉強したおかげで、航空英語口述能力試験で国際線運航に必要な等級ももらった。
高校の時、体育実技をすると、クラスで1、2位を争うなど、体力には自信があったが、一緒に入社した男性の同期に比べたら劣るのが事実だ。チェさんは母親が送ってくれた補薬を飲み、フィットネスセンターで汗を流す。入社同期47人の中で唯一の女性のチェさんは、「仲間はずれにならないように気遣ってくれる同期がありがたいだけだ」と話す。
志願する航空会社を選ぶ時は女性パイロットを配慮するところかを重視した。パイロットと乗務員がユニホームでジーパンを履くジンエアーの自由な雰囲気に引かれた。チェさんはジンエアーの1号女性パイロットだ。会社の関係者は、「信頼を持って志願したチェさんが優秀なパイロットになれるように積極的に支援する」と話した。
○禁女の壁は昔話
国内女性パイロットの殆どは20代後半から30代半ばだ。ここ数年間でパイロットになったのだ。男性パイロットは空軍出身が殆どで、平均年齢が40代中後半であるほど、女性に比べて年齢が高い。
国内の女性パイロットは、「職業を選ぶ過程で最も悩んだのは出産と育児問題だ」と口を揃えた。長時間飛行が多くて勤務時間が不規則であるためだ。しかし、航空機パイロットは禁女の領域という認識がだんだん変わっている上、国内航空業界にパイロット不足現象が深刻になっているため、女性パイロットがだんだん増えるという見通しが出ている。米国連邦航空局によると、10年末基準で米国の女性パイロットは5623人で全体パイロットの5.4%に達する。
韓国航空大学飛行教育院のパク・ゲホン副院長は、「教育を行ってみると、女性訓練生が女性ならではの繊細さと落ち着きで卓越な能力を発揮する場合も多い」と話した。
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