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[オピニオン]将軍のプライバシー

Posted November. 16, 2012 09:06,   

米国は先日の大統領選挙の時よりもっと熱くなっているらしい。二人の将軍と二人の女性のためだ。デビッド・ぺトレイアスは米国で最も尊敬される4つ星の将軍であり、アフガニスタン駐屯米軍司令官を務めた。中央情報局(CIA)局長を経験した氏は、自身の伝記を書いた20歳年下の女性作家との不適切な関係が明るみに出て、辞任に追い込まれた。CIAとは「犬猿の仲」だった連邦捜査局(FBI)による捜査過程で浮き彫りになったもうひとりの女性は、現在のアフガン駐屯米軍司令官と、2万通を超える電子メールをやり取りしていたことが明らかになった。

◆17世紀の英国詩人・ジョン・ダンは、「魂を交感するには、キスより手紙だ」と主張した。金泳三(キム・ヨンサム)政府時代は、「白頭(ベクドゥ)事業」の推進過程で、李養鎬(イ・ヤンホ)国防長官は、ロビイストのリンダ・キムに送って恋文が、世間の話題となった。「サンタバーバラの海辺で朝を一緒に迎えた思い出を吟味しながら…」と書いた男の切ない告白は、読む人たちの想像力を掻き立てた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代のシン・ジョンア・スキャンダルにも、当時の実力者だった卞良均(ビョン・ヤンギュン)大統領政策室長が登場した。シン・卞カップルは、100通以上の恋文をやり取りした。リンダ・キムは、「シン・ジョンアと比較すること自体不愉快だ」と語った。

◆ぺトレイアス・スキャンダルは、プライバシーの保護範囲をめぐり、古い議論を呼び覚ませる引き金となった。米裁判所の判例は、公人のプライバシー公開は虚偽でない場合や、たとえ虚偽だとしても真実と信じるだけの正当な事由があるなら、知る権利を優先させている。ぺトレイアスは、FBIの捜査の過程で、関連者の電子メールを閲覧していたところ捕まった予期せぬ大物だ。「生まれつきの武将かのように振舞っていたのに…」というあざ笑う人も出ているが、米情報当局のトップの内密な部分が包み隠すことなく公開されるのを目にした普通の男たちは、ひそかに「デジタルビックブラザー」の存在に恐れをなしているようだ。

◆公的領域と私的領域とが混ざっているネット上のスペースで、サイバー捜査員はその気さえあれば、勝手に人のプライバシーをくまなく暴くことができる。適法な手続きにもとづいて、令状を発行してもらうとはいえ、どこまで探りを入れたのか、跡形すら残らない。書いた後消したフェイスブックやツイッター上の書き込みはもとより、さまざまな理由で削除した電子メールまで完璧に復元させる世の中ではないか。ひそかに恋の言葉を交わそうとする人たちには、サイバー世界ももはや安全地帯ではなさそうだ。

ハ・テウォン論説委員 triplets@donga.com