「金正恩(キム・ジョンウン)が『愉快なイメージ』で連日話題になっているが、北朝鮮の監獄のような人権状況は金正日(キム・ジョンイル)の時よりさらに悪化した」
今年初め、北朝鮮政治犯収容所の実態を告発した本「14号収容所からの脱出(Escape from Camp 14)」を発刊したブレイン・ハーデン元ワシントンポスト記者が、金正恩のゴシップイシューに隠された北朝鮮の人権問題を批判するコラムを、外交専門メディアのフォーリン・ポリシーインターネット版が最近掲載した。
金正恩労働党第1書記が夫人と共にテレビに出演して、幸せそうな顔の子どもたちと一緒に微笑み、ミッキーマウスショーや映画「ロッキー」のBMGを演奏するコンサートに熱狂する姿で大衆の関心を集めているが、これは全て徹底に計算された広報戦略に過ぎないということだ。
ハーデンはコラムで、「米国のソーシャルニュースサイトが金正恩の結婚に触れ、『あなたのお気に入りの北朝鮮指導者はもう妻子もち』と書くなど、人々が彼の明るいイメージに慣れつつある」とし、「しかし、金正恩は執権以後、脱北を防ぐため、中国国境守備隊を強化し、政治犯収容所では相変わらず収監者殺害が犯されている」と書いた。
同氏は、「金正日と同じく、金正恩にとって人権は煩わしい問題に過ぎない」とし、「格好いい新しい指導者と彼の妻が公園を散策するイメージに惑わされずに、彼が4月の演説で話した通り、実際に中国式経済改革に取り組むか注視しなければならない」と主張した。
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