未成年者への性的暴行容疑がかけられている芸能人のコ・ヨンウク氏は、インド・スラム街の子供合唱団の広報大使だ。ある国際救援団体が、貧困に苦しんでいる子供たちに、歌を通して希望を与えたいと訴えた立ち上げた合唱団の「顔」だ。コ氏は5月の委嘱式で、「テレビの芸能番組を通して合唱団に関わることになったが、子供たちが奇跡を作ることができるよう手助けしたい」と語った。その1週間後、氏は10代芸能人志望者に性的暴行を加えた容疑で、警察に呼ばれ取調べを受けた。希望の伝道師の仮面が剥がれる瞬間だった。
◆歌手の李孝利(イ・ヒョリ)氏も、広報大使が「逆走行」した事例だ。李氏は昨年、「韓国牛広報大使」として活躍し、年明けに契約期限が終わると、菜食主義者へと転向した。口蹄疫騒ぎで低迷している韓国牛の消費を促すため、前任者の3倍の3億3000万ウォンをかけて、トップスターを招いたが、氏の「変節」で信頼だけを失ったという畜産農家からの糾弾が相次いだ。広告モデルはうわさに巻き込まれ、イメージが傷つけば、広告主は損害賠償を受けることになるが、広報大使は、事後責任を問うのが容易ではない。農林部は、李氏の所得事務所に電話し、「そんなこと、してはだめじゃないか」と残念がる以外手はなかった。
◆広報大使は、理論的には割りのよい取引だ。芸能人は公益的イメージを獲得し、該当機関は、大衆の関心を買う。広報大使の種類は数百に上る。何件も兼ねる芸能者も数多い。広報大使が、機関の命運を牛耳ることもある。独り暮らしのお年寄りに食事を提供している「愛の食事提供車」は最近、存続の危機に追い込まれたが、広報大使の歌手・金章勳(キム・チャンフン)氏が2億ウォンを寄付した後、募金運動が広がっている。しかし、その大半は「顔」に過ぎない。歌手のアイユが、警察の学校暴力予防広報大使として5ヵ月間やったのは、警察官たちが書いた学校暴力関連手記の出版記念会で、サイン会を開き、人たちをかき集めたことぐらいだ。
◆警察は、お笑い番組の「ギャグコンサート」で、辛らつな風刺で人気を集めている「勇敢なやつら」を19日、広報大使に委嘱した。彼らのように「通報精神」を発揮し、性的暴力や組織暴力など5大暴力を減らすためだという。警察は、「帝国の子供たち」やジュエリー、ファン・ジョンミン、テ・ジンア氏など、様々な分野のスターを広報大使に起用した。広報大使は頻繁に変わっているのに、治安の現場はさほど変わっていない。学校暴力はおさまらず、水原(スウォン)の20代女性殺害事件の時に露になった警察の無能ぶりは、最近まで、繰り返されている。その場限りのイベントの代わりに、実質的な制度改善に力を入れるべきだという言葉が出ている理由でもある。
シン・グァンヨン社会部記者 neo@donga.com






