住宅を競売にかけ、受け取った金だけでは担保の借金を返済できない、いわば「空き缶マンション」が大幅に増えている。不動産競売専門会社「ジージーオークション」が、首都圏マンションを担保に取っている債権者を対象に調査を行った結果、裁判所での競売で回収できない債権金額が、6月だけでも計623億7000万ウォンと集計された。昨年6月(293億2000万ウォン)の2倍以上となっている。
景気低迷の影響で不動産取引が鳴りを潜め、相場が下がり、競売での落札価格が共に下がったことを受け、空き缶マンションが増えている。ソウル地域全体のマンションの家賃は、今年上半期は前年末比0.3%上昇したが、売買価格は1.5%下落した。家賃の相場は上がっているのに、売買価格は微動だにしない。同期間、江南(カンナム)3区(江南、瑞草区、松波区)や陽川区(ヤンチョング)、京畿道盆唐(キョンギ・ブンダン)や龍仁(ヨンイン)までを含めた「バブルセブン」地域のマンション売買価格の下げ幅は10%台となっている。
不動産景気が過度に低迷し、最近、施工順位26位の碧山(ビョクサン)建設が、法廷管理(会社更生法に当たる)を申請した。地方の建設会社の場合、その大半が倒産の危機に追い込まれている。全国の不動産業者だけでも8万5000あまりに上っている。上張りやインテリア、引越し業者などの仕事もなくなる。いずれも庶民の雇用に響いてしまう。
韓国住宅の平均住宅担保認定比率(LTV)は46%に過ぎず、07年の米サブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)の不健全化問題のような危機へと飛び火する可能性は低い。とはいえ、安心してはいられない。3月末現在、韓国の家計負債は計911兆ウォンに上っている。このうち43%が、住宅購入のために組んだ住宅ローンだ。5月、韓国銀行の家計融資の延滞率は0.97%と、5年7ヵ月ぶりの最高値だった。債務者がマンションを処分し、担保の借金を返済できなければ、信用不良の危険性が高まり、借金を適時に回収できなかった銀行などの債権者の相次ぐ倒産へと繋がることになる。特に子育てのために金融資産を使い果たし、不動産資産だけを残している高齢者を直撃することになる。
政府当局は、不動産景気の低迷が「逆資産効果—内需低迷」や「家計負債の拡大—金融機関の不健全化」へと繋がることがないよう、備えなければならない。不動産低迷の影響を最小化する軟着陸政策もまとめる必要がある。実需要者の進入を食い止めるボトルネック地点を解消し、企業や家計などの経済主体の投資心理が過度に萎縮することがないよう、政策的に取り組まなければならないだろう。
大統領選挙を睨み、政府が無理な景気てこ入れに乗り出せば、不動産バブルを膨らませ、より大きな災いを招きかねない。昨年第3四半期の韓国の仮処分所得比家計負債の割合は155%と、スペインやポルトガル、ギリシャ、イタリアなど、財政危機に見舞われている欧州諸国よりも高い。政府に頼って借金がまた別の借金を招くモラルハザードも警戒しなければならない。






