国連人権理事会が開かれるスイス・ジュネーブで6日間、脱北者の強制送還中止を訴える活動を展開し、6日スイスを発った韓国国会代表団のある関係者は、「ジュネーブ駐在韓国代表部が国会代表団の訪問を迷惑がっている印象を受けた」と話した。
実際、記者の目にも、韓国代表部が国会代表団の訪問を喜ばないような雰囲気は随所で感じられた。12日、国連人権理事会の会議場であった国会代表団と北朝鮮代表部職員間の衝突を見る韓国代表部の見方からも伺える。
自国を代表する国会議員が国際会議場でトラブルに巻き込まれると、とりあえず状況から把握するのが先だ。代表部の見方ではうちの国会議員が欠礼をしたと考えるのもあり得る。真相を把握して礼儀に合わない行動があったら、謝罪すれば済む。しかし、代表部は国会議員に当時の状況を聞いてみる努力さえしなかった。
北朝鮮職員の暴行は全く別問題だ。ヒジで女性国会議員のわき腹を突き、靴をはいたままで足で蹴り、手首をねじって押し倒すほど暴行を加えたとしたら、韓国代表部が遺憾ぐらいは表明するのが筋だった。
「韓国代表団の中で2人が『攻撃的な行動をした』という国連本部のメディア担当官の言葉にも代表部は何の反応も示さなかった。北朝鮮職員の暴力的な行動を指摘するぐらいの反対論理は改進できたのではないだろうか。李恩宰(イ・ウンジェ)議員を暴行した北朝鮮職員がわずか数時間後、何もなかったように大きく笑いながら会議場の周辺を歩き回ったのを代表部は知っているか疑問だ。
朴宣映(パク・ソンヨン)議員は、「代表部に脱北者問題に積極的に取り組んでくれることを要請したら、『本部で公開的な活動は自制するようにという指示があった』と言っていた」と話した。朴議員はまた、「アレクサンダー・アレイニコフ国連難民副高等弁務官に送還の危機に置かれている生後数ヵ月の赤ちゃんと夫婦の話をしたら、早速関心を示し、家族リストを渡してほしいと言われてそのようにした」とし、韓国代表部の消極的な態度とはあまりにも対照的だったと嘆いた。
安亨奐(アン・ヒョンファン)議員は、「集会後、中国代表部に書簡を伝達するため、乗っていくバスが借りられるところを教えてほしいと言ったら、代表部は『よく分からない』と答えた」とし、怒りをぶつけた。
14日、北朝鮮人権集会に参加した米国人のカイジャーさんは、前日、初めて脱北者の話を聞いて衝撃を受けて駆けつけたと言う。脱北者や北朝鮮人権問題は、肌の色、理念、宗教と関係なく、短い時間で説得可能なとても普遍的で人道的な問題だ。それにもジュネーブ駐在韓国代表部の態度は北朝鮮人権問題が出たら黙りこんでしまう国内の自称進歩政治化と変わらなかった。






