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[社説]核安保サミットが何かを知って反対するのか

[社説]核安保サミットが何かを知って反対するのか

Posted February. 18, 2012 08:10,   

世界50ヵ国の首脳と国連などの4つの主要国際機関の首長が参加する第2回核安全保障サミット(3月26〜27日)が1ヵ月後に迫った。核テロに対する国際的な協力、核物質の不法取引の防止、核物質と原子力発電所などの核関連施設の防護案が主に話し合われる。2010年のG20サミットに続き、核安保サミットまでソウルで開催され、それだけ韓国の地位と国力が高まったことを示している。

約40の左派団体と政党は15日、「核安保サミット対抗行動」を発足させ、3月19〜27日を集中行動期間とし、サミットに反対する国際フォーラムや記者会見、集会を開く計画だ。彼らは記者会見文で、「米国主導で北朝鮮とイランをターゲットに作られた核物質移動遮断措置は、国際法的にも正当性が論議されているうえ、北東アジアと中東地域の軍事的緊張を高めるだけだ」と主張した。「核不拡散の議論に先立ち、既存の核兵器や原発から廃棄する必要がる」というのが彼らが掲げる大義名分だが、根底には反米と北朝鮮庇護のコードが流れている。08年の狂牛病デモをはじめ、反米集会を主導した団体がかなり含まれている。「万景台(マンギョンデ)精神を受け継いで統一偉業成し遂げよう」という発言で物議をかもした姜禎求(カン・ジョング)元東国(トングク)大学教授も参加した。

核安保サミットは、09年のオバマ米大統領の提案で作られた。01年の9・11テロ後、核テロに対する警戒心が高まり、全世界の核物質と核施設がテロ集団に利用されないよう、安全と国際的な協力の強化を目指す。今回のソウルサミットでは、11年3月の日本の福島原発事故を機に台頭した原子力安全の問題も話し合われる。核の安全な管理と利用を望むなら、反対する理由のない国際会議だ。

民主統合党がサミットを妨害しようとする左派市民社会団体と手を結んで出てきたので、その心の内は知りえない。民主党の任鍾鉊(イム・ジョンソク)事務総長は、対抗行動の趣旨に共感して参加したが、「責任のある政党として、核安保サミットそのものを物理的に妨害する考えはない」と曖昧な態度を取った。韓米自由貿易協定(FTA)「破棄」を云々し、逆風が感知されるや「再協議」に言葉を変えたのと似たニュアンスだ。民主党は、総選挙と大統領選挙を控え、左派の政党や勢力の「連帯の罠」にかかっているようだ。最大野党としての威厳や国益は考慮せず、ただ連帯のためなら、米国に関連した会議と協定はすべて反対するということなのか。