盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の統一・外交・安全保障政策に最も大きな影響を及ぼした人は、李鍾奭(イ・ジョンソク)元統一部長官(54)だった。01年、大統領選挙を準備していた盧前大統領に統一・外交分野の諮問に応じた縁で李元長官は03年3月、初代国家安全保障会議(NSC)事務次長になった。職級は次官級だったが、権力は長官数人を合わせても足りない実力者中の実力者だった。毎日午前7時から午後11時まで仕事をし、「セブンイレブン」というニックネームがついた。李元長官は、大統領に上がる対外関係、南北関係、そして国防政策関連の報告書をすべて扱った。
◆北朝鮮専門家の李元長官が、在韓米軍の再配備や戦略的柔軟性などの全般的な韓米同盟の再調整、北朝鮮の核危機の激化、北東アジア安保の地殻変動に十分に対応する力を備えているのかという懐疑論がしばしば提起された。このためか、李元長官が最も言われるのを嫌った言葉が「アマチュア」だった。李元長官は06年に統一部長官に栄転したが、同年7月の北朝鮮の長距離ミサイル発射と10月の核実験を防ぐことができず、責任を取って公職から退いた。盧武鉉政府の「平和繁栄政策」も幕を下ろした。
◆李明博(イ・ミョンバク)政府の金泰孝(キム・テヒョ)大統領対外戦略秘書官(45)は、様々な点で盧政府の李鍾奭長官と肩を並べる。金炳局(キム・ビョングク)、金星煥(キム・ソンファン)、千英宇(チョン・ヨンウ)外交安保首席が入れ代わる間、金秘書官は李大統領の統一外交安保ラインの一ヵ所を守った。2010年10月、外交通商部長官に指名された金星煥首席に対する国会人事聴聞会では、金首席ではなく参考証人に呼ばれた金秘書官に韓国の外交安保政策を尋ねる質問が多くされた。「大統領の意向をよく理解しており、李大統領の外交安保戦略を話せる唯一の人物」と評価されている。
◆その金秘書官が15日、外交安保首席室の対外戦略企画官(首席級)に昇進した。「中国を全く知らない人が現政権の外交安保の実力者になり、李明博政府の対米偏重外交が深刻化している」という批判もあるが、アマチュアと卑下する人は多くない。対外関係と南北関係の波風が今年はより一層激しくなると予想される。李明博政府の実力参謀の金泰孝氏が今年良い評価を受けるなら、李政府の外交安保の成績も良いということになるだろう。
ハ・テウォン論説委員triplets@donga.com






