
北朝鮮の今後5年間の経済発展計画と国防・対外政策の基調、党・国家指導部人選を決定する最大の政治行事である朝鮮労働党第9回党大会が19日、平壌(ピョンヤン)で開幕した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「対外的に国家の地位を不可逆的に確固たるものにした」と述べ、核保有国の地位を確立したと主張した。公開された党執行部名簿では、これまで対韓国政策を統括してきた党「10局」(旧統一戦線部)顧問の金英哲(キム・ヨンチョル)氏が外れ、「外交通」とされる崔善姫(チェソンヒ)外相が新たに加わるなど大幅な人事刷新が行われた。第9回党大会を通じて「敵対的な2国家」路線を明文化するなど、対韓国強硬方針を制度化する動きとの見方が出ている。
●「国家地位は不可逆的」対韓国総責任者の金英哲氏外れる
20日付の朝鮮中央通信によると、正恩氏は開会演説で「国家の地位を不可逆的に確固たるものとし、世界の政治構図とわが国家に及ぶ影響関係に大きな変化をもたらした」と述べた。5年前の第8回党大会のように核・ミサイル開発の成果に直接言及することは避けたが、非核化不可の立場を越え、核保有国としての地位を一層固めたと主張した形だ。昨年、中国の対日戦争勝利80年記念の軍事パレードへの出席などを通じて、中国やロシアから核保有国としての地位を認められたと誇示したとの解釈もある。
正恩氏はまた、第8回党大会以降、新型コロナウイルス感染症や対北朝鮮制裁による困難に触れつつ「5年が過ぎた今日、すべてが根本的に変わった」と述べた。さらに「政治、経済、国防、文化、外交をはじめすべての分野で画期的な成果を達成した。将来への楽観と自信に満ちて第9回党大会に臨んでおり、これはまさに大きな変化と発展であり、現段階で誇るべき成果だ」と評価した。失敗を認めた第8回党大会の時とは異なり、ウクライナ戦争への派兵決定を通じてロシアと血盟関係を結んだ点などを挙げ、自信を示した形だ。
北朝鮮は数日間続く党大会で、今後5年間の核・ミサイル開発の方向や軍事・外交路線を具体化する見通しだ。党規約改正を通じて正恩氏の職名を「主席」に格上げする可能性も注目される。北朝鮮は2024年下半期以降、正恩氏を「国家首班」と呼称しており、憲法が主席を「国家首班」と規定していることから、主席継承に向けた制度整備に踏み込むかが焦点となる。
●「敵対的2国家」明文化に関心
今回の党大会で注目されるのは、「敵対的な2国家」が党規約に明文化されるかどうかだ。2023年末以降、南北関係を「民族内部問題」ではなく二つの敵対国家関係として扱うとする方針転換が制度化される可能性がある。「韓国通」とされてきた金英哲氏が退き、崔氏が浮上した人事は、単なる権力再編を超え、対韓国路線の転換を示唆するとの分析もある。最近、韓国統一部の鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官が無人機問題について遺憾の意を示すなど融和姿勢を取っている李在明(イ・ジェミョン)政権の対北朝鮮政策の試金石になるとの見方も出ている。
チャン・ユンジョン統一部副報道官は20日の定例会見で「金総書記の開会演説に対韓国・対外メッセージは別途なかった」とし、「執行部構成で対韓国担当が外れたように見えるが、特段の評価はしない」と述べた。
数日間にわたる党大会関連行事で、正恩氏の娘のジュエ氏が登場して後継構図を事実上明確にするかも関心事だ。一部では党中央委員会委員などの公式職名が付与される可能性も取り沙汰されているが、党大会の公開映像や写真では確認されなかった。正恩氏の妹、金与正(キム・ヨンジョン)党副部長の序列および役割再調整も主要変数に挙げられる中、今回も執行部に名を連ね、主席団に着席した。
北朝鮮が第9回党大会に合わせ大規模軍事パレードを準備していることも確認された。韓国国会国防委員会所属の野党「国民の力」庾龍源(ユ・ヨンウォン)議員は、9~17日に平壌美林(ミリム)飛行場などで撮影された衛星写真の分析結果として、約1万2千人規模の兵力が予行演習を行っていることが確認されたと明らかにした。
申나리 journari@donga.com





