民主党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表が昨日、李明博(イ・ミョンバク)大統領に対して国民生活関連の与野党トップ会談を提案したことに対して李大統領も前向きな反応を示し、久しぶりに大統領と最大野党代表との会談が行われる見通しとなった。大統領と最大野党代表間の会談は08年9月以来2年9ヵ月ぶりのことだ。これまで大統領府と野党の関係があまりにも閉ざされていたため、二人が虚心坦懐に向き合うこと自体、閉塞感が充満している政局を打破する第一歩につながる。
李大統領としては、政権4年目の安定した国政運営のために、与党以上に野党との関係改善が重要だ。李大統領は、これまで距離を置いていた「汝矣島(ヨイド)政治」との関係回復は、円満な国政運営につながるからだ。孫代表は、今会談を通じて国民生活を重視するリーダーシップを浮き彫りにすることで、朴槿恵(パク・グンヘ)元ハンナラ党代表との一騎打ちの構図を固めたいはずだ。
しかし、最近ろうそくデモに拡大した授業料問題を、与野党のポピュリズム競争に任せるわけにはいかない。ハンナラ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)院内代表は、緻密な妥当性の検討を抜きにして、突如として授業料問題を切り出したものの、収束もつかないまま慌てふためいている。孫代表は、一部の大学生の過激な声に付和雷同して何度か違うことを言った。孫代表は、現実性のある対案を出して、何が可能で何が駄目なのかを明確にする必要がある。政略的な攻勢を楽しもうとすれば、大統領としての資質に疑問符がつけられることになりかねない。
貯蓄銀行事件や韓米自由貿易協定(FTA)の批准、最高検中央捜査部の存廃問題を含めた司法改革問題も避けて通れない難題だ。懸案によっては、与野党間の意見の相違が大きく、議題の調整過程では曲折も予想されるが、大統領と最大野党野代表は、本気で国民の目線で踏み込んだ意見を交わすべきだ。会談で、目先の政治的利益だけを取ろうとする小細工を働こうとするなら、結局はツケが回ってくるだろう。
李大統領と孫代表には、今会談をこじれ切った国民生活問題を紐解く契機にしてもらいたい。票でプレッシャーをかけよとする特定階層や利益団体の顔色だけを伺うような卑怯な態度を止めて、国と国民全体の将来のことを考えるべきだ。孫代表は、来年の総選挙と大統領選を控えて、政権担当能力を見せ付けるためにも懸案問題に責任ある姿勢を示すべきだ。扇動的な掛け声政治は、すぐには国民の機嫌を取るかもしれないが、国民多数の信頼を得ることの方がもっと重要だ。李大統領も、会談の議題に線を引かないで、国民生活問題については何でも議論できるという開かれた姿勢を示すべきだ。必要なら、2回目、3回目の会談もちゅうちょしてはならない。






