北朝鮮、韓国の団体と個人宛に年賀状送付

北朝鮮が南韓内の団体と個人へ年賀状を送付し、６・１５共同宣言と１０・４首脳宣言の履行闘争を扇動していることが分かった。

３０日、韓国政府当局によると、北朝鮮の年賀状は、６・１共同宣言実践北側委員会、祖国統一汎民族連合（汎民連）北側本部、民族和解協議会（民和協）の名義で、中国や日本など第３国を通じ、２８日から配達されている。内容は「新年も南北共同宣言の旗の下、国の平和と安定を守護し、祖国統一のため、愛国活動に成果があることを望む」となっていると伝えられた。

年賀状を受け取ったのは、３０日現在まで、６・１５南側委員会と傘下部門の地域別本部、汎民連南側本部、韓国大学総学生会連合（韓総連）、民和協、ウリギョレハナドェギ（我が民族が一つになるという意）運動本部（ギョレハナ）、仁川（インチョン）市や江原道（カンウォンド）など３５の団体と自治体であることが確認された。

６・１５南側委の金祥根（キム・サングン）常任代表や白楽晴（ペク・ナクチョン）名誉代表、鄭一永（チョン・イルヨン）言論本部共同常任代表ら１７人も、年賀状を受け取ったという。今年６月に不法訪朝して帰国し、国家保安法違反の疑いで拘束起訴され、１審で懲役１０年が言い渡された韓相烈（ハン・サンリョル）牧師も含まれていた。

政府関係者は、「新年の挨拶を理由に韓国社会内の葛藤と国論分裂を助長し、反政府闘争を扇動し、対北朝鮮政策の転換を働きかけようとする意図だ。特に、自治体と南北交流関連団体の対北朝鮮支援を誘導する狙いがあるものと考えられる」と話した。

北朝鮮は００年末から毎年、韓国の団体と個人宛に年賀状を送っている。０１年新年の直前には２団体が年賀状を受け取ったが、０９年末には４８の団体と１７人に増えた。

kyle@donga.com