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[オピニオン]ブラジル初の女性大統領

Posted November. 02, 2010 07:03,   

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「南米代表」のブラジルで、史上初の女性大統領が誕生した。与党・労働者党のジルマ・ルセフ氏が、8年の任期を満了したルラ大統領に続き、来年1月に公式就任する。ブラジルは、世界で5番目に広い国土と約2億人の人口、豊富な天然資源を保有する。「ブラジルのサッチャー」と呼ばれるルセフ氏を世界が注目している。

◆ルセフ氏は、03年に発足したルラ政権で、エネルギー相や官房長官を歴任し、ルラ氏の信任を受けた。軍事政権時代には、反政府左翼ゲリラ組織に所属し、3年間投獄された経験もある。これまで、地方自治体や連邦政府で公職を経験したが、選挙への出馬や党職を担ったことはなかった。大衆的知名度が低かったルセフ氏が勝利をつかんだ決定的な要因は、退任を控えても80%以上の支持率を見せた現職大統領ルラ氏の全面的な支援だった。ルセフ氏の勝利は、まさにルラ氏の勝利と言える。

◆労働運動出身のルラ氏が、02年10月に大統領選挙で勝利すると、ジョージ・ソロスは、ブラジルの国家破産の可能性を占った。しかし、「大統領ルラ」は、社会的弱者を配慮し、国内外企業の投資意欲を刺激する実用政策を推進した。「飛べない鶏」と言われたブラジル経済は、03年から08年まで、年平均で5%近く成長した。今年の成長率は、24年ぶりに最も高い7%台前半と予想される。ブラジルの国内総生産(GDP)は、05年に韓国を抜いて、世界12位に躍り出て、今では世界8位だ。14年のサッカーのワールドカップと16年の夏季五輪の誘致、国際舞台での活発な外交も、国民の自負心を高めた。左派政治家も、ルラ氏のようにすれば、拍手を受けるに値する。

◆昨年、国交50年を迎えた韓国とブラジルの関係は、経済分野を中心に協力を強化している。LG電子、三星(サムソン)電子、ポスコは、ブラジルに根をおろし、現代(ヒョンデ)自動車、トングク製鋼、ヒョソンは、現地工場を建設、または建設を計画している。韓国に好感を持っているとされるルラ氏とルセフ氏は、今月11日、12日に開かれるG20ソウル・サミットに出席する予定だ。ルラ氏は、大統領としての最後の海外歴訪であり、ルセフ氏は、首脳外交のデビューの舞台だ。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com