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新興国と先進国間の「架け橋」役で国際秩序に関わる G20で存在感増す韓国外交

新興国と先進国間の「架け橋」役で国際秩序に関わる G20で存在感増す韓国外交

Posted November. 01, 2010 08:39,   

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主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議は、韓国が先進国と発展途上国とをつなぐ「架け橋」としての役割を果たし、外交面での存在感が一層強化されるきっかけになる見込みだ。

先進諸国だけの祭りだった主要8ヵ国(G8)首脳会議や、G8メンバー国で開催された従来のG20首脳会議とは異なって、ソウル会議は、先進諸国と途上国をとつなぐ架け橋の役割を果たすことになるだろうという期待が高まっている。特に、韓国政府がグローバル金融安全網構築や開発議題を提案し、途上国の意見に耳を傾け、これをテーマに特化してきた過程は、韓国が外交で北朝鮮問題だけに集中してきたこれまでの枠組みから脱し、国際秩序に関わるリーダーへと生まれ変わる姿を劇的に見せている。

●新興諸国への影響力拡大

韓国が主導するグローバル金融安全網の議題は、会議開始前から新興諸国から幅広い支持を得ている。グローバル金融安全網とは、新興国が危機に陥ったとき、外貨が一度で流れ出す問題を解決するための安全装置だ。G20首脳らが、グローバル金融安全網を議論することは、「議題採択」以上の意味合いを持つ。

1997年から議論が繰り返されてきたアジア通貨基金(AMF)創設に進展がなかったのは、米国など先進国の反対があったからだった。このため、ソウルG20首脳会議をきっかけに、先進諸国が金融安全網を議論すること自体が、地域安全網設立の必要性を認めたことを示している。

韓国主導の金融安全網構築の計画は、すでに半分は成功を収めている。今年8月末、国際通貨基金(IMF)が融資条件や限度を緩和する改善策をまとめたことを受け、新興諸国へのIMF融資の敷居は低くなった。韓国政府が構想を練っている2段階金融安全網構築の動きは、チェンマイイニシアティブ(CMI)式の地域安全網を、グローバル安全網であるIMFと連携させる作業だ。

LG経済研究院の李チャンソン金融研究室長は、「地域金融安全網を、グローバル安全網とつなげる作業に成功すれば、韓国の議題主導力や対策を引き出すリーダーシップは、大きな外交資産として残るだろう」と話した。

●世界の開発協議題に主導的に参加

G20特別任務大使を務める安豪榮(アン・ホヨン)外交通商部・通商交渉調整官は、ソウルG20首脳会議へのG20非メンバー国の意見収集のため、今年8〜10月、ベトナム、エジプト、エチオピア、チリなどの非メンバー国の関係者らと相次いで会談した。

安調整官によると、彼らは一様に、ソウルG20首脳会議で、援助を通じ、成長可能な体制を構築する開発議題を重点的に進めていることを歓迎しているという。安調整官は、「彼らは、韓国が短期間で印象的な経済成長を遂げたと言い、『韓国こそ、開発議題を主導できる国だ』と語った」と伝えた。G20首脳会議が他のG20会議との差別化を図るための議題として開発議題を盛り込んだことで、先進国だけの祭りだという認識をある程度は払拭できたという見方も出ている。

ソウルG20首脳会議では、能力育成(capacity building)と復元力のある成長(growth with resilience)をモットーに、インフラ構造、人的資源の開発、貿易、投資と雇用創出、食糧安保など9分野で計20あまりのアイテムへの合意が行われる見通しだ。

一方、G20の開発議題は掛け声で終わるだろうという一部の途上国の懸念や、G20の開発議題が国連の「ミレニアム開発目標(MDGs)」に取って代わろうとするのではないかという国連の一部の懸念を払拭させなければならないという指摘も出ている。MDGsは、絶対貧困の撲滅など、社会福祉の向上に傾いている。

一方、北朝鮮の核問題を話し合う6者協議はG20首脳会議の正式テーマとは関係がないが、北朝鮮を除く6者協議の参加国首脳ら同士の様々な二国間会談は、北朝鮮の非核化を追求する5者の意見を結集させるきっかけになる見通しだ。



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