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[オピニオン]全斗煥氏の300万ウォン

[オピニオン]全斗煥氏の300万ウォン

Posted October. 16, 2010 08:29,   

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趙顕五(チョ・ヒョンオ)警察庁長官の「盧前大統領借名口座」発言をめぐる与野党の衝突は静まったが、インターネットでは余震が続いている。知名度のある在米ブロガーのA氏は最近、自分のブログに「盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領側が秘密資金の一部を米国に搬出した」として具体的な情況を提示した。先月30日には、金大中(キム・デジュン)元大統領の秘密資金疑惑を提起して名誉毀損の容疑で略式起訴されたハンナラ党の朱盛英(チュ・ソンヨン)議員に対して、裁判所が罰金300万ウォンを言い渡した。にもかかわらず、ネットにはもっともらしいデマが広がっている。

◆ソウル中央地検は8月末、「朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が海外に搬出した秘密資金が外国系銀行約20ヵ所に分散預金されている」として、事業融資が必要な人々から25億ウォンを横領した李某氏を詐欺罪で拘束・起訴したことがある。全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領が、数千億ウォンの秘密資金を隠していた事件以降、「元大統領の秘密資金」はデマの定番のネタだ。元大統領の秘密資金疑惑は真偽を明らかにすべきだが、根拠もなく元大統領の名誉を傷つける行為も応分の代価を支払わなければならない。

◆全斗煥元大統領が11日、まだ支払っていない追徴金1672億ウォンの5万6000分の1に該当する300万ウォンを検察に納付した。08年3月、銀行口座に残っていた4万7000ウォンを検察に追徴されてから3年になる来年3月には、追徴時効が満了するが、今回300万ウォンを支払ったことで、時効が3年延びた。検察は、追徴金納付の時効が満了する前に強制執行を通じて財産を差し押さえる。元大統領の自宅の家財に「赤札」が貼られ、財産を調べられることを防ぐために、検察と全氏側が妥協したものとみえる。

◆全氏は03年、「預金と債権を合わせて29万1000ウォンが全財産だ」とし、裁判所に財産リストまで提出し、「探せるものなら探してみろ」と言わんばかりに踏ん張った。検察は、「延禧洞(ヨンヒドン)の自宅は他人名義になり、強制執行できる本人名義の財産がほとんど残っていない」と困難を吐露する。一度の外出に側近を引き連れている全氏の様子から見て、隠した秘密資金が相当あるというのが世間の視線だ。財閥から天文学的な金を受け取った全氏が、29万ウォン、300万ウォンしか払わない姿は不似合いだ。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員swpark@donga.com