与野党は17日、金滉植(キム・ファンシク)首相候補に対する国会人事聴聞会を29日と30日の2日間実施することで合意した。また、聴聞会の翌日の10月1日、金候補に対する人事聴聞審査経過報告書を処理し、同日午後に本会議を開いて任命同意案の採決を行う方針だ。予定通りに進めば、歴代最短期間の首相承認として記録される見通しだ。金姫廷(キム・ヒジョン)大統領府報道官は、「国政の空白を最小化するために人事プロセスを迅速にした与野党の努力を評価し、感謝する」と述べた。
いっぽう、民主党は同日、金候補に対する徹底した検証を予告した。前日、全羅南道(チョンラナムド)出身の金候補の任命について、「地域間の不均衡人事の解消として肯定的だ」と評価したこととは違ったムードだ。
朴智元(パク・チウォン)院内代表は、非常対策委会議で金候補について、「兵役忌避、脱税、親類が経営する会社のための権力乱用疑惑など問題が多い」と主張した。また、李明博(イ・ミョンバク)大統領候補陣営の元法律支援団長で、09年2月に監査委員になった殷辰洙(ウン・ジンス)監査委員について、「4大河川事業の監査を遅延させている張本人だ。金候補は、監査院長の辞任の前に、殷監査委員を転出または解任し、直ちに4大河川監査の結果を発表しなければならない。そうでなければ、再び不幸なことが起きるだろう」と警告した。
朴炳錫(パク・ビョンソク)議員も、「金滉植候補は、金台鎬(キム・テホ)候補と同じ基準で検証されなければならない。金台鎬候補の聴聞会よりも高い道徳性が要求され、役割も違うので、原点から再検証する」と話した。
民主党は、聴聞特委の構成で、金候補と同郷(全羅南道長城)および同窓(光州(クァンジュ)第一高校)の人物は除いた。文喜相(ムン・ヒサン)議員(京畿道)が委員長を務め、金裕貞(キム・ユジョン、光州)、崔英姫(チェ・ヨンヒ、全羅北道)、鄭範九(チョン・ボムグ、忠清北道)議員らが聴聞委員として活躍する予定だ。
民主党が、金候補に対して強硬な態度に出たのは、野党と与党の「人事交感説」と関係があり、「全羅道(チョンラド)人事庇護の聴聞会」という疑念が提起されたことによるものとみえる。
自由先進党の権善宅(クォン・ソンテク)院内代表は、ラジオのインタビューで、「与党と朴智元代表が人事を(事前に)協議したと言うが、連立政府でもないのにおかしな処置だ。民主党は、08年(金滉植監査院長)の聴聞会の時は非適格の判断を下した。2年しか経っていない状況で、肯定的な論評を出したのは意外だ」と指摘した。
民主党のある当局者は、「秋夕(チュソク・陰暦8月15日)の連休と10・3全党大会の間に挟まった聴聞会にどれほどの力を注げるのか疑問だ。全羅南道首相に対する期待も、党としてはプレッシャーだ」と話した。
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