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[オピニオン]「パルチザン教育」が無罪なら…

[オピニオン]「パルチザン教育」が無罪なら…

Posted September. 04, 2010 08:58,   

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05年5月、淳昌(スンチャン)の回文山(フェムンサン)で行われた「南側統一愛国烈士への追悼祭」。産毛の生えている中学生らが、「戦争を脅かす外国勢力を追い出し、我が民族同士で統一を果たすべきだ」、「我々の手紙を遮る国家保安法を廃止せよ」という掛け声を叫んだ。回文山は、韓国戦争の時、南韓の共産化に向け、武装ゲリラの活動を行ったパルチザンの本拠地である。引率者は、全国教職員労働組合(全教組)・全羅北道(チョンラブクド)支部・統一委員長である全羅北道任實郡(イムシルグン)の館村(クァンチョン)中学校の金ヒョングン教師だった。大韓民国に向け銃を構えたパルチザンを、愛国烈士だと教える全教組の教育に、子供を抱えている保護者らは驚愕した。

◆2月、全州(チョンジュ)地方裁判所の陳賢敏(チン・ヒョンミン)判事は、金被告人に対し、「自由民主主義の正統性を害するほどの実質的な害悪性はおらず、利敵活動を行ったという証拠は無い」として、無罪を言い渡した。若い単独判事の「異例判決だ」という批判が殺到した。李容勳(イ・ヨンフン)最高裁判長も同判決直後、この事件を特定することはなかったが、「裁判官の良心が社会からかけ離れたものになっては困る」と触れた。ところが、昨日、部長判事と2人の陪席判事が一緒に判決を下す控訴審でも、無罪判決が出た。

◆全州地裁・刑事控訴1部(裁判長=金炳秀部長判事)は、「大韓民国の存立や安全、自由民主的な基本秩序に実質的な害悪を及ぼす明白な危険性があるほどの反国家団体などの活動に同調した場合に当たるとはみなせない」と、無罪理由を明らかにした。追悼祭では、パルチザンを統一愛国烈士と呼び、その意志を継承しようという発言もあった。生徒らが直ちに国の安全に害を及ぼす活動に乗り出すことはできないだろうが、彼らにパルチザンのイデオロギーを植え付ける教師の場合は、反国家団体(北朝鮮)の活動に同調する意思を積極的に表示したと見ることができる。

◆許營(ホ・ヨン)憲法裁判研究所理事長は、「教師が、事理の判断に未熟で、感受性の豊富な中学生らを、パルチザンの行事に連れて行き、生徒らが直ちに国の安全に害を及ぼすことはなくても、頭の中に偏ったイデオロギーが刻まれ、今後、大韓民国の自由民主的な基本秩序に反する行為を行う可能性がある」として、無罪判決に疑問を示した。生徒らに対しパルチザン教育を行っても無罪なら、いまや、教壇で金正日(キム・ジョンイル)を称える学習をさせても、処罰できなくなる。最高裁による最終審でこの混乱を正すべきだ。大韓民国のアイデンティティを守るのか、それともパルチザン教育を守るのか。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com