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[社説]自国民患者を診療してきた医療陣まで虐殺したタリバン

[社説]自国民患者を診療してきた医療陣まで虐殺したタリバン

Posted August. 10, 2010 07:17,   

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アフガニスタンのタリバンが6日、極悪非道の蛮行を犯した。タリバンは、アフガン国民のため、医療奉仕を行ってきた米国人6人、英国人とドイツ人それぞれ1人を森の中へ連れていき、一列に並ばせ、銃弾を浴びせた。犠牲者らは「我々は医療奉仕団」と訴えたが無駄だった。世界は、タリバンが血も涙もない残忍なテロ集団であることを改めて実感させられた。

奉仕団長で米国人眼科医師のタム・リトル氏は、1970年代後半からアフガンで医療奉仕を行ってきた。彼は、旧ソ連軍のアフガン占領とタリバン統治の時も、数々の苦難に耐えつつ、現代医術の恩恵が受けられないアフガン人のために献身してきた。今回も奉仕団員を引率し、眼科疾患をはじめ疾病治療のため、3週間前に北部の山岳地域を訪問したところ、犠牲になった。奉仕団が所属されているインターナショナル・アシスタント・ミッション(IAM)は、「このような悲劇で、アフガン人を助ける我々の活動が萎縮しないことを望む」という声明を発表した。このような人類愛と残忍なテロが同じ場所に共存するということは、アイロニーに他ならない。

タリバンは、奉仕団員の中でイスラム信者であるアフガン人の運転手だけ殺さなかった。イスラム根本主義者らの狂信が伺える。イスラムは平和の宗教だと自認する。タリバンの極端な外国人への憎悪と殺人行為はイスラムを侮辱することだ。平和、愛、寛容がイスラムの教えで間違いないなら、世界のイスラム信者が先頭に立ち、タリバンを糾弾しなければならない。

今回の事件は世界中が乗り出して人類への犯罪を糾弾し、戒めるべきである。大量虐殺や戦争犯罪のような反人類犯罪は決して許してはならないというのが、文明社会の誓いだ。今年に入り、これまでアフガンでは1325人の民間人が殺害された。そのうち、68%がタリバンによる虐殺だった。先月、カンボジア特別裁判所(ECCC)は、1970年代クメール・ルージュ政権が犯した「キリング・フィールド」を断罪するための戦犯裁判で、カイン・グエク・イヴに懲役35年を言い渡した。イヴは1万4000人あまりを拘禁し、拷問と虐殺を犯した。キリング・フィールド虐殺のように、タリバンの反人類犯罪に対しても、時間がいくら経ったとしても、犯行集団を最後まで追跡し、必ず人類の名で戒める必要がある。

医療奉仕団が虐殺された場所は、韓国の地方再建チーム(PRT)の駐屯地であるパルヴァーン州チャリカルワから約200キロ離れている。我々の軍は警備体制を強化して、韓国の再建要員の保護に万全を期さなければならない。