与党ハンナラ党は5日の昼、ソウル市永登浦区汝矣島(ヨンドゥンポグ・ヨイド)の飲食店で、党執行部、党事務局の幹部らが集まって「和解のビビンパ」を食べるイベントを催した。新しくスタートする執行部がビビンパのように和解しようという趣旨で設けられた席だった。
しかし店内のテーブルには空席が目立った。とくに執行部の席には安商守(アン・サンス)代表と羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)最高委員、元喜龍(ウォン・ヒリョン)事務総長だけが出席した。前日の党幹部人選を巡って、安代表と対立した洪準杓(ホン・ジュンピョ)最高委員をはじめ鄭斗彦(チョン・ドゥオン)、徐秉洙(ソ・ビョンス)最高委員、金武星(キム・ムソン)院内代表、高興吉(コ・フンギル)政策委員会議長は個人的な予定を理由に参加しなかった。イベントを準備した党幹部は「昨日午後にイベントを告知したため、夏休み中だったり事前に予定が入っていた人たちは出席できなかった」と話した。
結局、ビビンパをみんなで混ぜるイベントはなくなり、それぞれの単品のビビンバだけを食べた。安代表は、「混ぜたビビンパのように和解し結束して国民に愛される政党に生まれ変わることを望む」と話した。羅最高委員は、07年、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・グンヘ)の両氏が大統領選候補選びの候補者として同じようなイベントを催したことがあると紹介し、「(今日は)うまく混ぜて和解が実現することを願う」と語った。
この日、執行部の座席の一部に空席があったのは、党の現状を端的に印象付けた。ある党幹部は「最近、派閥間の軋轢で執行部がギクシャクしていただけに、空席がなおさら大きく見えた」とつぶやいた。
洪最高委員は同日午前、党幹部任命状の授与式と最高委員会議にも参加しなかった。洪委員は「午前に開かれる庶民政策特別委員会の会議準備のために出席できなかった」と話した。この日、最高委員会議は午前9時から40分間開かれ、庶民政策特別委員会は10時に開かれた。
洪委員は、庶民政策特別委員会が終わったあと、予定になかった記者懇談会を開き、安代表批判を続けた。「安代表が公平人事を行ったと言ったが、これは手で空を隠すようなものだ。党代表として、初の人事を独善と独断でやるのは遺憾だ」と非難した。また「虎は飢えていても骨を食べず、ソンビ(儒者の士)は寒くても人の脇で火に当たることはしないという。間違った方向に進んでいるのを指摘するのは党員としての道理だ」と強調した。
党人事について「マイナーな問題」と言い捨て、それ以上問題視する意向がないことを仄めかした。しかし、2人の指名職最高委員と女性スポークスマンの人選が残っており、安代表と再び激突するだろうと見る向きが強い。
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