韓国は、今年４７９２万ドル（５７５億ウォン）の国連分担金を支出する。１９２ヵ国の国連加盟国の中で１１番目に多い金額だ。国連の平和維持活動（ＰＫＯ）には、全体予算の２.２６％を負担し、１０位になった。６０年前の韓国戦争の時、国連と１６ヵ国の加盟国の助けで北朝鮮の侵略をはねのけた韓国は、「受ける国」から「与える国」に変わった代表的な加盟国だ。
◆韓国は、カネだけを出すのではなく、ＰＫＯ活動にも積極的に参加している。現在、レバノン（東明部隊）、ソマリア（清海部隊）、ハイチ（タンビ部隊）で、韓国軍が平和維持活動をしている。来月には、アフガニスタンに復興支援団を警護するためのアセナ部隊が派兵される。０７年にアフガンで２３人の韓国国民がタリバンに人質に取られ、２人が犠牲になった前例があり心配な状況だが、世界平和のための活動に背を向けることはできない。
◆現実的に考えても、他人が苦しい時に助けなければ、自分が困難な時に誰も助けてくれないだろう。国連憲章第１条１項は、国連の目的を「国際の平和および安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止および除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること、並びに平和を破壊するに至ると憂慮される紛争や事態の調整または解決を平和的手段によって且つ正義と国際法の原則に従って実現すること」と定義している。国連の存在目的の実現に向けて最善を尽くすことこそ、加盟国の最も重要な義務だ。
◆韓国は、加盟国の権限によって、安保理に海軍哨戒艦「天安（チョンアン）」事件の議論を要請した。北朝鮮の挑発は、論争の余地のない国連介入の対象だ。国連憲章第３４条と第３５条は、国連安保理は、紛争や国際的な摩擦が起きたり、紛争を発生させる憂慮がある事態に対して、調査することができ、加盟国は、安保理の注意を喚起することができると規定している。平和を破壊する行為を放置すれば、国連は「屏風の虎」にならざるを得ない。安保理常任理事国が自国の利益のために拒否権を誤用するなら、それは国連憲章の精神を裏切る行為だ。北朝鮮は、安保理が介入すれば、強硬対応に出ると脅迫している。安保理は、国連の未来のために、天安艦事件を厳重に扱わなければならない。
方炯南（バン・ヒョンナム）論説委員hnbhanＧ＠donＧa.com
About Dong-A Ilbo