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東国製鋼、年産150万トンの唐津厚板工場が完成

東国製鋼、年産150万トンの唐津厚板工場が完成

Posted May. 13, 2010 07:32,   

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「我々は必ず、韓国とブラジルを結びつけるグローバル一貫製鉄所を建設する覚悟です」

東国(トングク)製鋼の張世宙(チャン・セジュ)会長は12日、忠清南道唐津郡(チュンチョンナムド・タンジングン)の東国製鋼・厚板工場の完成式典の記念挨拶で、一貫製鉄所に向けた強い意志を明らかにした。一貫製鉄所とは、鉄鉱石を溶かしたどろどろの鉄から、熱・冷延鋼板、自動車鋼板、厚板など、鉄鋼に関する全ての製品を作ることのできる製鉄所である。ポスコや現代(ヒョンデ)製鉄が一貫製鉄所を保有しており、東国製鋼は、厚板や鉄筋、型鋼だけ生産している。

東国製鋼の唐津厚板工場は、年間生産規模が150万トンで、3年間で約1兆ウォンが投入された。同日、完成式典を開き、本格的な生産に入ることにより、東国製鋼は従来の浦項(ポハン)厚板工場と共に、年間生産440万トン規模の厚板供給能力を備えることになった。

鉄鋼業界では、東国製鋼がブラジルで推進している高炉製鉄所と、今回の唐津工場の完成をきっかけに、「グローバル一貫製鉄所」の建設に拍車をかけるものと見ている。東国製鋼は08年4月、世界最大の鉄鉱石供給会社であるバレ社と共に、ブラジルに現地合弁会社(CSP)を設立し、先月末、一貫製鉄所の設立に向けた妥当性を巡る検討を終えている。グローバル一貫製鉄所を構築する15年まで、1000万トンの生産体制を構築するという目標も掲げている。

東国製鋼の厚板工場の完成は、国内の厚板供給不足の現状をある程度は解消できるということからも、意義あることだという見方もある。主に船舶建造に使われる厚板はこれまで、国内での供給量が不足しており、08年は780万トン、昨年は430万トンを日本や中国などから輸入した。東国製鋼の440万トンの厚板生産能力は、8000TEU級の超大型コンテナ船315隻を建造できる量である。東国製鋼は、唐津工場の完成により、年間約8億ドル(約9120億ウォン)の輸入代替効果を収めるものと見られる。

特に、唐津厚板工場は、高張力鋼や広幅の造船向け厚板、TMCP(オンライン上の加速熱処理を巡る精密制御)厚板、熱処理材の厚板など、高級厚板の生産比率が半分近くを占めている。一般的な厚板はもとより、特殊船や海洋構造物、超大型船舶などに使われる高級鋼の生産まで扱うことができるようになった。

高級鋼の生産比率が高いだけに、東国製鋼・唐津工場は、情報技術(IT)と鉄鋼技術を結びつけた先端施設となっている。1.2キロに及ぶ生産ラインは、原材料であるスラブを1200度まで熱する加熱から、圧延や切断に至るまで、全ての過程がコンピュータによってコントロールされてきた。このため、15万3652メートルに上る工場内での同時勤務人数は150人余りに過ぎなかった。

一方、唐津工場は、原材料や半製品がどこに、どのような形であるのかをリアルタイムで把握できる先端物流システム「RTLS(Real Time Location System)」を取り入れている。また、TMCP厚板を作る際、スラブを1200度まで熱した状態で、正確な温度や圧力により、数回圧延を繰り返した後、適切な時点で冷却させる「精密制御システム」が注目を集めている。

唐津工場の関係者は、「熱くなった厚板を、1秒=30〜45度ずつ冷却させる自動設備は、高級鋼政策の中核である」とし、「これは、情報技術と共に、金属工学を専攻したエンジニアたちが、長い期間蓄積してきたデータを基にしたものだ」と説明した。

張会長は完成式典直後の記者らとのインタビューで、大宇(テウ)建設を諦めた後の買収合併(M&A)の展望について、「鉄鋼産業と相乗効果のある分野なら、M&Aにも関心をもっているつもりだ」とし、「しかし、今のところ、市場に売りに出した物件の中に、(鉄鋼産業と)関連のあるものはない」と明らかにした。



sukim@donga.com