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[社説]「民族同士」とぼらを吹き、離散家族面会所を没収した非道な集団

[社説]「民族同士」とぼらを吹き、離散家族面会所を没収した非道な集団

Posted April. 24, 2010 03:03,   

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北朝鮮による金剛山(クムガンサン)を巡る脅迫がついに、手のつけようのないところまで来ている。北朝鮮は昨日、金剛山の我が政府所有の離散家族面会所や消防隊、韓国観光公社所有の文化会館や温泉場、免税店を没収した。北朝鮮は、残りの南側不動産についても凍結し、管理人員を追放すると明らかにした。離散家族面会所は、南北離散家族の面会に向け、政府が600億ウォンをつぎ込んで建設した建物である。機会さえあれば、「民族同士」を叫んだのに、民族の人道的念願すら踏みにじっている。

北朝鮮は3月4日、「南朝鮮当局が金剛山や開城(ケソン)観光を食い止めれば、事業契約を破棄する」と脅かした後、次第に圧力の度合いを引き上げている。その後に行われた南側不動産を巡る調査や凍結措置は、財産を奪うための準備段階だった。北朝鮮はすでに、開城公団への通行止めを示唆してきたため、このような強盗振りは、開城公団へと拡大される可能性もある。

北朝鮮による最近の韓国関連行動振りは、正気でないと言わざるを得ない。北朝鮮のネットメディア「我が民族同士」は、金日成(キム・イルソン)の誕生日を祝う花火大会を批判した李明博(イ・ミョンバク)大統領を取り上げながら、「我々の尊厳を侮辱したことへの代価はきっちり払わされることになるだろうし、いまやそれを直接味わうことになるだろう」と脅かした。没収のニュースを明らかにした北朝鮮の名勝地総合開発指導局・報道官の談話は、天安(チョンアン)艦事件を取り上げながら、「今の情勢は、金剛山観光どころか、戦争が起きるかどうかの危機一髪の最極端なところに来ている」と主張した。話し合いで問題を解決しようという姿勢ではない。

金剛山観光は08年7月、観光客の朴ワンジャさんが、北朝鮮の兵士に射殺されたあと中止となった。北朝鮮は真相究明や再発防止、観光客の身元安全保障の措置だけ行えば、観光を再開できるのに、その責任を我々に擦り付けながら、事態を悪化させている。投資の保障を始め、南北間合意を丸ごと無視する北朝鮮の脅迫に、屈するわけにはいかない。天安艦の爆発問題や北朝鮮による黄長鎏(ファン・ジャンヨプ)への暗殺が企てられている現状下では、金剛山に拘っている場合ではない。

北朝鮮の行動を正すためには、経済的損失も甘く受け止めるという覚悟をしなければならない。引きずり回されるばかりなら、さらに大きな代価を払わされかねない。これまで200万人が金剛山を訪問し、結果的に北朝鮮政権の金づるの役割ばかりさせられた。投資金や観光の代価として4億8000万ドルを北朝鮮に渡したが、北朝鮮は観光客を射殺し、韓国財産の没収に乗り出している。現代峨山(ヒョンデアサン)やその協力会社が投資した3500億ウォンあまりと、政府が投入した600億ウォンに拘ってばかりいてはならない。政府や国民、企業が北朝鮮の非道な脅迫に対し、一歩も引き下がらないという覚悟を固めてこそ、我々を守ることができる。