
鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が北朝鮮の核施設の所在地に言及したことに伴い、米国が北朝鮮情報の共有制限措置を取ったことで、「平安北道亀城(ピョンアンプクト・クソン)」が事実上、第3の核施設所在地として公式化された。亀城は2010年代半ばから核施設と推定されてきたが、「90%の兵器級ウラン」を濃縮する施設として政府高官が言及したのは今回が初めてだ。
政府消息筋は22日、「亀城は19年以降、軍と情報機関が北朝鮮で最も重要な核関連施設として注目してきた場所だ」とし、「これまで北朝鮮が公開してこなかったのも、それだけ核心的な施設だからだ」と説明した。北朝鮮の代表的な核施設である寧辺(ヨンビョン)や降仙(カンソン)とは異なり、亀城は16年の米シンクタンク・科学国際安全保障研究所(ISIS)の報告書などで推定地域として言及されたにとどまり、公式に核施設と確認されたことはなかった。
当時のISIS報告書は、亀城に「200~300基の遠心分離機があった可能性」に触れたが、現在ははるかに多くの遠心分離機が稼働しているものと推定される。遠心分離機は1分当たり数万回の高速回転で生じる遠心力を利用して、核弾頭の原料となる高濃縮ウラン(HEU)を生産する装置だ。
HEU施設は設備規模が小さく、地下に設置されれば韓米の偵察装備でも把握が容易ではない。このため韓米当局は、亀城の核施設に関する情報の保全を重視してきたとされる。
ISISなど米シンクタンクが亀城にウラン濃縮施設が稼働している可能性を指摘してきたのも、直接的な核活動の証拠ではなく、遠心分離機の調達規模など間接的な状況を総合しての判断だった。ISISのオルブライト所長は23年、米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)のインタビューで、北朝鮮が機密維持のため既に公開された降仙核団地のほかに第3の施設を運用している公算が大きいとし、地下に大規模施設を持つ亀城にウラン濃縮施設が設置されている可能性があると予想していた。
米国は鄭氏の発言内容と時期などを踏まえ、韓米間で共有された敏感な情報が流出したと判断したとみられる。世宗(セジョン)研究所の申範澈(シン・ボムチョル)首席研究委員は「亀城への言及は米国の情報資産を露出させかねないため、米国側が敏感に反応した」とし、「実際に亀城に関する情報が鄭氏の発言前に韓国側へ伝達されていた可能性もある」と述べた。もっとも政府関係者は「鄭氏の発言は米国の情報とは無関係と把握されている」と説明した。
一方、トランプ政権の高官は21日(現地時間)、この問題に関連し、「米政府は非公式チャンネルを通じて共有された敏感情報について、すべてのパートナーが徹底して保護することを期待する」と述べた。
權五赫 hyuk@donga.com






