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南北首脳会談は実現するか

Posted February. 02, 2010 09:21,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領の「ソウルでなくてもかまわない」、「年内に会うことができると考える」、「北朝鮮は、最後に核を放棄するかどうか、を答えなければならない時期が迫っている」という発言は、首脳会談のムードを説明したものであり、同時に金正日(キム・ジョンイル)総書記に送った公開メッセージでもある。

韓国と北朝鮮が、統一部と統一戦線部の実務ラインなど様々なチャンネルを通じ、互いの雰囲気を探知してきたが、舞台の幕はまだ上がっていない状態であり、これからが開始だと与党のある関係者が1日、伝えた。

大統領府は、南北関係の本質的改善に向け、首脳会談の必要性を認識しているが、内心、頭の中は複雑なようだ。まず、会談場所が問題だ。現実的には、平壌(ピョンヤン)や開城(ケソン)、金剛山(クムガンサン)など北朝鮮地域で首脳会談が開かれる可能性が高い。ソウルでなくてもいいという李大統領の言及は、首脳会談の場所をめぐる名分争いよりも、会談の内容がより重要だという実用的な判断によるものだ。金総書記の健康問題、平壌を長く空けておけない内部体制の問題なども考慮した配慮もうかがえる。

しかし、保守陣営から、今回の首脳会談はソウルで開くべきだとし、李大統領の訪朝に反発する可能性が高い。保守陣営のこのような反対を和らげるには、核問題や国軍捕虜、拉致被害者の送還問題で、必ず可視的な成果を上げなければならないという負担を大統領府は抱えている。

李大統領が先月29日、英BBC放送とのインタビューで、「南北の和解と協力のためには、開かれた心で会うことに事前条件があってはならない」とした発言も、北朝鮮に対し、過去のように首脳会談の見返りを望まず、真摯に出てくるよう求めたものと分析される。事前に何かを取り引きするのではなく、首脳同士が虚心坦壊に話し合い、核問題の解決と経済支援問題を議論しようということだ。李大統領が先月30日、米CNNとのインタビューで、「グランドバーゲン(核一括妥結案)について協議できる」と明らかにしたことも、同じ脈絡から出た言葉だ。

鍵は、北朝鮮が果たして核を放棄する意志があるのかどうか、これをどのように確認できるのかということだ。実践が確実ではなく、宣言だけを聞いて経済支援をするなら、過去と変わりはないという批判に直面する可能性がある。実際、昨年11月7日と14日、2度にわたり、統一部のK局長と統一戦線部の元東淵(ウォン・ドンヨン)副部長がそれぞれ、玄仁澤(ヒョン・インテク)長官と金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長の代理人として、開城の某ホテルで秘密接触を行った時も、北朝鮮は、「核問題の進展」といった表現のみ可能だという態度を堅持したという。これと関連し、外交安保ラインのある与党関係者は、「核放棄に向けた北朝鮮の実践段階に応じて、分割支援する逆サラミ戦略も可能ではないか」と話した。

いずれにせよ、李大統領が訪朝する場合、首脳会談の成果で最も可視的なことは、象徴的ではあるが、国軍捕虜や拉致者を連れ、軍事境界線を越えるかどうかにかかっているという観測も多い。政府当局者は、「昨年、任太熙(イム・テヒ)労働部長官と金養建統一戦線部長は、シンガポールで、南北は国軍捕虜と拉致被害者1人の送還や故郷訪問に合意したことがある。しかし、その後、統一部と統一戦線部の接触で、韓国側が送還または訪問の人数を10人以上に引き上げたため、会談が決裂した」と明らかにした。北朝鮮側は、「送還」よりも最小限の人数の「故郷訪問」程度は考えているという。また、与党の別の関係者は、「国軍捕虜や拉致被害者の送還は、北朝鮮側にとって簡単に譲歩できるものではない。1人を送っても、精神教育をしなければならないのではないか」と述べ、送還問題もそれほど簡単ではないことを吐露した。

結局、首脳会談の実現の本質は、李大統領が言及した通り「コンテンツ」にかかっている。首脳会談の推進に臨む南北の思惑が違う状況で、名分と実利をめぐる両者の駆け引きがどのように実を結ぶのか。今やボールは、北朝鮮側に渡ったと外交安保当局者は話している。



yongari@donga.com kyle@donga.com